終盤を迎える中国ドラマ「瓔珞」(BS11 イレブン)のキャラクター7人を厳選して紹介(ツッコミ!?)するコラムの第5回。今回は、登場回数のわりに強烈な弘昼が登場。
第4章 華麗なるビフォーアフター劇
…和親王/愛新覚羅弘昼(アイシンギョロこうちゅう/演:ホン・ヤオ)
今回、取り上げるのは皇帝の異母弟で超問題児の弘昼。なぜこの人を取り上げるのか、それはイケメンだから!
と言いつつ、第一印象は「サイテー!」の一言に尽きる。皇帝主催のお茶会に集まった皇族の前に、ふらふらと現れた和親王・弘昼。皇族たちからも嫌われて変人扱いされている彼だが、それもそのはず。「毒が入っている!」など悪ふざけをして、せっかくのお茶会を台無しにしちゃう始末。さらにお茶会の帰り道、雨の紫禁城の壁に映る女の姿にビビって大騒ぎ。もちろん、心当たりがあるから…。さては、瓔珞の姉、阿満暴行殺害事件の犯人か~!?
これには、瓔珞LOVEの富察傅恒が動く。なぜなら、姉殺害の犯人=弘昼と噂になれば、瓔珞が弘昼を攻撃するのは必至。だけど、このトンデモ皇弟が皇帝の寵愛を受けまくっているので、弘昼に何かあると知ったら、皇帝が黙っているはずがない。肝心の皇帝は家族の愛に飢えているのか、「弘昼は、本当は優秀なのにそれを隠している! 幼い頃に私の代わりに毒入り菓子を食べてしまった」など、変な負い目から弘昼の問題行動を見ないふり。いや、本当に優秀?(とは思えない)
そして、富察傅恒の手引きで、瓔珞の働く長春宮にやってきた弘昼。「お前の姉を害したが殺害はしていない」と銀子(現代でいう現金!)を並べ、口ばかりの謝罪をした上に、瓔珞の父を出世させるなど最低の対応。こんなことで瓔珞が許すはずないことに気づかない時点で、終わっている。結局、その後、瓔珞の罠にハメられて、瓔珞暴行未遂罪で罰せられることに。まぁ、自業自得でしょうね。
しかし、ここに弘昼の母、モンスターペアレンツ裕太妃が登場! しおらしく瓔珞に謝罪には来たが、黒幕はこの人。後に、「弘昼をたぶらかした卑しい女は、死んで当然」と、阿満殺害を告白したけど、息子のダメっぷりの元凶に、母親の問題を感じるわ。
でも、瓔珞は許しません! 瓔珞が糾弾する中、裕太妃は雷に直撃されて死亡。スカっとしたというよりは呆然。こんなことあるのかい…!?
だけど、これをきっかけに弘昼が豹変。別人のように落ち着いて、ようやくイケメンぶりがわかるようになりました! 涙をこぼす悲し気な顔が、なんとも端正。K-POPグループで活躍する中国人メンバーにいそうなお顔立ち。そして、そんな弘昼に接近する黒い影…。
それは、闇堕ちした(鏡を見て毒リンゴを作っているようにしか見えない…)嫻妃。誰も来ない裕太妃の弔問に訪れ、弱った弘昼に優しい言葉でつけ入り、腰につけた玉佩(玉や色糸などで作った飾り)をチラつかせる。ここでいきなり回想シーンに。幼い頃、街で財布を盗まれ迷子になった弘昼に、お粥を出してくれた少女の玉佩、あれは嫻妃様だったのか! はい、弘昼が嫻妃に落ちました。ちょっと、単純すぎだな…。
この残念なイケメン弘昼を演じているのが、ユー・ジョン組の精鋭(笑)ホン・ヤオ。ユー・ジョンとは、本作のプロデューサーで、’02年には事務所「于正工作室」も立ち上げたやり手。ちなみに、同じ于正工作室に所属する瓔珞役のウー・ジンイェンとは、「鳳囚凰 ~陰謀と裏切りの後宮~」(’18年)、「コウラン伝 始皇帝の母」(’19年)、「正青春(原題)」(’21年)などで共演している。また、富察傅恒役のシュー・カイとも「烈火軍校(原題)」(’19年)、「大唐流流 ~宮廷を支えた若き女官~」(’21年)などのユー・ジョン作品で共演。そんな彼は、ダンスが得意で様々なダンスコンテストでの受賞歴が! リアリティーショーの出演を経て俳優デビューし、今では多くのユー・ジョン作品に出演する一方で、アパレルショップを経営するという多彩なお方(デザインも手掛けるとか…)。どことなく、ストリートな雰囲気がするのはそのせい? ちなみにInstagramでは、傅恒、海蘭察、弘昼の坊主&筋肉&スケボー姿の3ショットを何度でも拝むことができます♡
こうして母亡き後、弘昼は、後宮の主を目指す嫻妃に振り回され、その手ごまとなってしまうのか? 嫻妃との甘い絡みとかは、怖いのでお腹いっぱいですが、その端正なお顔はぜひとも見せていただきたいな、なんて思います♥
※作品名が(原題)のものは、日本でテレビ放送されていない作品です。
「瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」放送情報
BS11 イレブン
毎週月▶金後3:29~
■DVD発売情報
瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~
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発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
「瓔珞を語る」関連情報
文/熊坂多恵