国民的スターに、きっとなる!」と信じて疑わない、今、推すべき若手俳優さんを紹介していくコラムの第2回は、俳優の金井成大さんを深掘り。
吉高由里子さん主演で話題のドラマ「最愛」(TBS 毎週金曜後10:00~)に出演中の金井さんに、撮影現場のエピソードや自身の”最愛”なものを伺いました。
僕の“最愛”なものは『まどか☆マギカ』
――今回、「最愛」で演じる長嶋透は、松下洸平さん演じる宮崎大輝が所属する白山大学陸上部の仲間です。どのようなキャラクターなのでしょうか?
「第1話で軽い気持ちで大麻に手を出したことで、第2話では、僕が主犯格として逮捕されました。ただ、長嶋は性根まで悪いヤツではなくて、中学や高校で校則違反ギリギリのことをしていようなタイプの人間。女の子にモテたい、部活を頑張りたいけどサボりたい、というようなことを考えている。その場に流されちゃう調子のいいヤツで、まだ大人になりきれていないんでしょうね。新井(順子)プロデューサーから、『あまり悪者として演じないで』と言われたので、そこは意識して演じました。第3話以降、長嶋がどうなるのかは僕にもわかりません!(笑)」
――撮影現場の雰囲気はいかがですか?
「塚原(あゆ子)監督は、とにかく自然体でいることを求める方です。役者から出てくるものを優先し、自由にさせてもらえるからこそ難しくて、第1話から洗礼を受けました。ドラマとドキュメンタリーの中間のような感覚ですね。どのシーンも、体当たりでいくしかないと思いながら演じています。撮影現場は和気あいあいとしていて、みなさん肩の力を抜きながらも全力なんですよね。芝居をする上での新たな感覚を学びました」
――事務所の先輩でもある松下洸平さんとのシーンはいかがでしたか?
「安心感がすごくありました。洸平さんがいることによって現場に入っていきやすいというか。走る気満々で陸上の練習もしていたのですが、僕、補欠だったんですよ(笑)。なので主に、洸平さんを応援していました。駅伝シーンの撮影中は天候が不安定で、ものすごく暑い日から急にすごく寒くなったんです。洸平さんの腕を見たら卓球ラケットのラバーのように鳥肌が立っていたので、僕が温めてあげようと手でさすったら、『お前の手、冷たいな!』と突っ込まれました(笑)」
――憧れの光石研さんとの共演も楽しみにされていたんですよね。
「光石さんは善人も悪人も演じる振り幅の大きい方で、どの作品を見ても演技に心を揺さぶられます。第1話で一緒のシーンもあったので本当に嬉しかったです。ご挨拶はしたのですが、あまりお話はできなくて…。光石さんが話していらっしゃるその声を聞いているだけで幸せでした。もう、ただのファンですね(笑)」
――ドラマ「最愛」の今後の展開も楽しみです。金井さんが思う本作の見どころを教えてください。
「登場人物たちの揺るぎない愛情がある故に、さらに謎が生まれて複雑になっていきます。誰が嘘をついているのか、自分のためなのか、誰かのための嘘なのか…。僕は事件を起こす側ですが…事件に巻き込まれた人たちの身に起きる変化や絆の強さ、そしてここに恋愛が重なっていくところが見どころかなと。危険だから、許されないからこそ情が深くなっていくこともありますし、かなり切ない展開になっていくと思います!」
――最後に、金井さんの「最愛」のものは?
「僕の“最愛”は、アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』です。先日まで開催されていた『魔法少女まどか☆マギカ10(展)』にも行ってきました。キャラクターが好きなのはもちろん、緻密に作られた嘘のない脚本や世界観が本当に素晴らしい! 『最愛』と同じように、『まどか☆マギカ』も登場人物たちがさまざまな悲劇を背負っています。どれだけひどい目に合っているのか…。『キラキラ楽しいお話かな?』と思っている方は、すぐに『まどか☆マギカ』を見てください! 全12話なのであっという間に見られますから(笑)」
■Profile
金井成大(かない・そんで)
1990年5月7日、岩手県盛岡市出身。’10年に舞台、翌’11年にドラマ初出演を果たす。以降、「BROTHERS CONFLICT」シリーズ、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」シリーズなどの舞台を中心に活躍。11月27日に「金井成大 超バースデーイベント 2021」、12月28、29日には、キューブ若手俳優サポターズクラブ「C.I.A.」の年末ライブイベント「超 SUPER LIVE 2021」の開催を控える。’22年1月スタート「WOWOWオリジナルドラマ 薄桜鬼」に、沖田総司役で出演。「C.I.A.」初の完全オリジナルアルバム「超ALBUM」が10/27(水)に発売! 公式Twitter、公式Instagram。
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撮影/蓮尾美智子 取材・文/石本真樹
ヘアメイク/茂手山貴子 スタイリング/椎名宣光