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TVガイドみんなドラマ編集部
2022.1.8
🎤岸井ゆきの&高橋一生インタビュー前編「多様性や個性を認めて、一緒に楽しく生きていけたら」-『恋せぬふたり』始まります!
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アロマンティック・アセクシュアルという言葉を知っていますか? アロマンティックとは、他者に恋愛感情を抱かない恋愛的指向、アセクシュアルとは、他者に性的に惹かれない性的指向を指し、どちらの面でも他者に惹かれない人をアロマンティック・アセクシュアルと呼びます。そんなアロマンティック・アセクシュアルのふたりの同居生活を軸に、彼らを取り巻く家族や友人との繋がりを描いた、全ての人が笑顔になれる“ラブではないコメディー”「恋せぬふたり」が、1/10(月)からスタート。物語の主人公は、岸井ゆきのさん演じる、恋愛を前提としたコミュニケーションになじめない兒玉咲子(こだまさくこ)と、高橋一生さんが演じる、恋愛もセックスもしたくない高橋羽(たかはしさとる)。放送を前に、岸井さんと高橋さんへのインタビューが実現! 咲子や羽を通して見えてくる、“普通”、“価値観”、“距離”について、おふたりの思いを伺いました!!

“アロマンティック・アセクシュアル”の中にも、細分化された多様性がある(高橋)

――本作がテーマとして描くアロマンティック・アセクシュアルについて、おふたりはどのように知識を深めていったのでしょうか?

高橋「今回、アロマンティック・アセクシュアルという言葉を初めて耳にしました。また、そういう方がいらっしゃるということも意識したことがなかったので、まず、考証に入ってくださっているお三方とお話しする場を設けてもらいました。『この時はどういう感覚ですか?』というように二度三度とお話しを重ね、伺いながら、自分なりに台本にすり寄せていく、そんな感じでした」

岸井「私はアセクシュアルという言葉、そういう方がいることは知っていましたが、アロマンティックは初めて聞きました。当事者の方と話す機会も今までありませんでしたし、自分で調べたこともなかったので、(高橋)一生さんと同じように、考証の方とお話しする機会を設けてもらい、台本や役についてアドバイスを頂いたりしました」

高橋「羽は、他者との“距離”が近いことに抵抗を感じますが、岸井さん演じる咲子さんは、距離感が近いことへの抵抗はない。“アロマンティック・アセクシュアル”の中にも細分化された多様性があることを知りました」

岸井「仰るように、多様性があるんですよね。アロマンティック・アセクシュアルに限って話すと、アセクシュアルのみを自認している方、またアロマンティックのみの方もいらっしゃれば、咲子のように“距離” や“接触”に抵抗のない人もいるし、羽さんのように抵抗がある人もいる。ひとつに決められないので、『この人ってこうだよね』と表現するのに難しくて…。だからこそ、その都度、考証の方とお話しさせていただきました」

――考証の方とのお話しを経て、少しずつ体に感覚を落とし込んでいったのですか?

高橋「話し合いの場だけでは分からなかったことでも、お芝居をする中で、だんだんと分かってくるんです。お芝居と同時に、アロマンティック・アセクシュアルに関する実情をインプットして学んでいったような、そんな感覚です」

岸井「『こういう時はこういう感じですよ』というアドバイスをいただくのですが、やはり数回の話し合いだけでは、落とし込むところまではたどり着けないんです。なので、撮影に立ち会ってくださる時には、『実際、こういう場合はどうなんですか?』など、お話しさせていただきなから作りましたね」


――物語では、価値観の異なる人に囲まれて悩む咲子の姿が印象的ですが、おふたりは異なる価値観の人と出会った時、どうしますか?

高橋「精神的鎖国でしょうか」

岸井「(笑)。分かります!」

高橋「こちらが思う正しさを押し付けても仕方ないですし、ある程度、放っておける距離を見つけることが大事なのではないかな、と。そういう意味では、羽の気持ちは非常に理解できます。彼は、ある意味、諦観して人生や社会と接してきたんだな、と感じるので」

岸井「私は、聞くかもしれないです。自分の価値観を押し付けるとかではなく、ある種の興味から、『あなたは、そういう価値観を持っているんですね。私と全然違う!』って、質問しちゃうかもしれない…(笑)。全然違うならそれはそれですっきりとした諦めはあるんですけど、あまりにも違うと『なんで?』って気になっちゃう。もちろん、聞ける人だったら…の話です」


――そういう意味では、対照的な面があって良いコンビですね!

岸井「そうですね(笑)」

高橋「ありがとうございます」

理解できなくても認識することで、接し方の選択肢が増える(高橋) 多様性や個性を認めて、一緒に楽しく生きていけたらいいな(岸井)

――実際に咲子、羽を演じる前と後で、価値観に対する考え方に変化はありましたか?

高橋「たとえ相手のことを理解できなかったとしても、認識できていれば、周囲との関わり方を変えられるということに気づきました。そうすると、自ずと人との接し方の選択肢が増えるんだな、と」

岸井「どんなセクシュアリティであっても、みな同じように生活を営んでいることには変わりない、とあらためて感じました」


――価値観にも通じますが、「普通って何?」と、咲子が家族に思いをぶつけるシーンがありますよね。「普通って、当たり前って何だろう?」と考えることはありますか?

岸井「『普通って何だろう?』ってよく思いますね」

高橋「常々思います。多くの人が言う“多くの人たちの普通”には、賛同できないことがよくあるので、僕自身マイノリティーだなと感じます」

岸井「『普通じゃないよ』と、会話の中で言われることもありますが、私自身では普通と思っているので、もう反論はしないんです。『そうなのか、へへっ!』と返したり(笑)、ある種の諦めです。『みんな違ってみんないい、じゃないんですか?』って」

――咲子や羽など、いわゆるマイノリティーを主人公にした本作が放送されることの意義、おふたりの思いをお聞かせください。

高橋「これだけ多くのことを共有できる現代だからこそ、みな同じじゃないと不安になる、という部分が加速しているようにも思います。今回、羽を演じながら、やはり人間には多様性があってしかるべきだと、あらためて感じました。いろんな多様性があっていいんじゃないかな、と」

岸井「重複してしまいますが、みな個性があってひとりひとり生きているので、『どんな個性を持っていても、みな堂々と生きていきたいよね!』と思うのです。堂々と生きている人って格好良いですし、多様性や個性を認めて一緒に楽しく生きていけたら良いなって。『どんな人も自分を持って生きていけたらいいよね』と。そんな大きな思いを持っていたいですし、この思いが視聴者の皆さんに伝わったら良いなと思います」


――ありがとうございました! 1月9日15時公開の後編では、咲子と羽の関係性や互いの存在についてじっくりお話しいただきます。↓↓↓の「RECENT POST」よりどうぞ!

岸井ゆきの(きしい ゆきの)

1992年2月11日生まれ、神奈川県出身。’09年に、ドラマ「小公女セイラ」(TBS系)で女優デビュー。初主演映画「おじいちゃん、死んじゃったって。」(’17年)で、第39回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞するなど、ドラマや映画など多くの作品に出演している。配信中のドラマ「No Activity/本日も異状なし」(Amazon Prime Video)、4月1日公開の映画「やがて海へと届く」に出演。

高橋一生(たかはし いっせい)

1980年12月9日生まれ、東京都出身。ドラマ、映画、舞台など幅広い分野で活躍。近年の主な出演作にドラマ「岸辺露伴は動かない」(2020年、'21年、NHK総合)、「天国と地獄~サイコな2人~」(’21年、TBS系)、映画「ロマンスドール」、「スパイの妻」(ともに’20年)など。’22年春放送予定のドラマ「雪国-SNOW COUNTRY-」(NHK BSプレミアムほか)に主演する。

恋せぬふたり

NHK総合
1/10(月)スタート 毎週月曜 後10:45~
※リピートあり
※NHK+でも配信あり

 
 
取材・文 TVガイドみんなドラマ編集部
 
 
 

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