第1回「全てを失った元ヤクザ」【2021/10/3(日)放送】
5000万円の報奨金と自らの組をもたせてもらう事を条件に、敵対する組織の組長襲撃という一世一代の大勝負を実行したヤクザ・陣内宗介(北村有起哉)。しかし、刑務所暮らしが始まると、すべての報酬は反故にされ、組からは破門されてしまう始末。挙句の果てに、妻からは離婚届を突きつけられ、獄中離婚。
刑務所で全てを失ってしまう陣内。そして14年の歳月が流れ…。
晴れて出所した陣内は、カタギとして生きていく事を決意するのだが、刑務所暮らしの間に世の中は一変! コンビニに行けばレジ袋は有料! 居酒屋は全面禁煙! 出所祝いとして、オカン(末成映薫)からはスマホをプレゼントされるが、使い方を覚えるだけで一苦労。
さらに、長きにわたる刑務所暮らしによって染みついた習性が抜けず、街中で奇妙な珍行動を取ってしまう。憧れていたはずのシャバ暮らしに戸惑いを隠せない陣内。そんな彼の前に現れたのは…。刑務所時代にお世話になった刑務官の夜勤部長(板尾創路)。
これは現実なのか? 幻なのか?「お前は重度のムショぼけや…」戸惑う陣内に、夜勤部長は現実社会の厳しさを次々と突きつける。それは新たな悪夢の始まりであった…。
第2回「14年ぶりの再会」【2021/10/10(日)放送】
14年の刑務所生活からは解放されたものの、離婚した元妻や子ども達にも会えない上に、組時代の元舎弟で、現在は暴露系インフルエンサーのHIRO(九条ジョー)には、ネット動画で散々コケにされる始末。やるせない思いばかりが募る陣内(北村有起哉)。一体どうしてこんな人生になってしまったのか。「俺の人生がムチャクチャになったのは全てアイツのせいや!」
陣内は、かつて組時代の兄貴分で、刑務所行きのキッカケを作った因縁の男・平松(木下ほうか)の元へ向かう。金属バットを片手に殴りかかろうとする陣内だったが、14年ぶりに再会した平松の風貌からは、かつての迫力は消え失せ、みすぼらしい老人へと変貌していた。「殴るんやったら殴れ!」全てを理解した上で報復を覚悟する平松に、陣内は思いがけない頼み事をする。
さらにHIROから陣内に突然連絡が!? 聞けば、14年間全く会っていなかった陳内の娘・ナツキ(成海唯)と名乗る人物からダイレクトメールが届いたというのだが…。
第3回「日給8500円の男」【2021/10/17(日)放送】
陣内(北村有起哉)は、ヤクザ時代の舎弟・HIRO(九条ジョー)をはじめ、兄貴分・平松(木下ほうか)、兄弟分・さとし(松尾諭)らの力添えで、出所後14年ぶりに娘・ナツキ(鳴海唯)との再会を果たした。ナツキからの結婚と妊娠の報告を受け、一人の父親として、ささやかな幸せを感じる陣内であったが、それも束の間。次の日、とある理由で平松から突然のクビ宣告を受け、仕事を解雇されてしまう。
途方にくれた陣内は、新たな職を探すべく求人誌で見つけた採用面接へ向かうも、逮捕歴のある44歳元ヤクザという経歴は誰からも相手にもされない。さらに面接の帰り道にチンピラと肩がぶつかり、因縁をつけられてしまう。
次から次へと巻き起こる不運に陣内の機嫌も悪くなり一触即発状態に。「アカンぞ! 喧嘩してまた刑務所戻るつもりか!」夜勤部長(板尾創路)に制止されながら、1人葛藤していると…「もしかして陣内さんですか?」
チンピラの陣内を見る目が一変! 実は…そのチンピラは拘置所時代に“アニキ!”と陣内を慕っていた旧知の仲間・シゲ(藤井陽人)だった。就職先を探しているという陣内にシゲは日給8500円の仕事を紹介するのだが…。
第4回「私の心は夏模様」【2021/10/24(日)放送】
ぼったくりBARでの一件以来、陣内(北村有起哉)の事を小馬鹿にしていたしょうぞう(長村航希)からも「ボス!」と慕われるようになり、家に帰れば、遊びに来た娘のナツキ(鳴海唯)とオカン(末成映薫)と3人で一緒にキムチ鍋を囲み、ささやかながらも幸せな夕食を堪能する。
そしてその夜、陣内のスマホにリサ(武田玲奈)から一通のメッセージが届く。何気ない内容のメッセージなのだが、文面には“ハートマーク”や“w”の文字が!? 「wってどういう意味や?」見慣れぬマークに一人混乱した挙句、リサが自分に気があるのでは…と勝手に妄想を膨らませていく陣内。さらに翌日、シゲ(藤井陽人)・しょうぞうから、リサが誰もがうらやむ国民的人気アイドルだと教えてもらうと、想いは一層大きくなっていく。そんな中リサから電話が!
陣内が日課としてこっそり書いていたブログに感動したというリサから「文才あるじゃん」と褒められると、陣内は遠い昔、少年時代に出会った淡い初恋相手の面影とリサを重ね合わせるのだった。元嫁とヨリを戻すのか、リサと新たな恋が始まるのか――。
思い悩む陣内に、夜勤部長(板尾創路)は「浮かれんなや!」と釘を差すように現実の厳しさを囁くのだが…。
第5回「14年前も14年先も」【2021/11/7(日)放送】
超人気アイドル・リサ(武田玲奈)と頻繁に連絡を取り合う仲になっていた陣内(北村有起哉)。そんな折、突然リサから、娘のナツキ(鳴海唯)も連れて、海へ行こう! と誘われる。「これはデートなのか!? リサは自分に気があるのでは?」勝手に妄想を膨らまし、リサに特別な感情を抱きつつある陣内に夜勤部長(板尾創路)は「これハニートラップのヤツやん!」とあきれ果てる。
翌日、オカン(末成映薫)の軽自動車を借りて3人で14年ぶりの海へ! 誰も居ない浜辺で3人だけの静かな時間を過ごすのだが、かつて家族4人で海へ来た記憶を思い出し、一人感傷的になってしまう陣内。そんな14年前の過去に想いを馳せる父を見て娘のナツキは「パパの14年後はどうなっていると思う?」と問いかける。
第6回「オヤジの背中」【2021/11/14(日)放送】
仕事の大事な得意様と知らずに、喧嘩を吹っかけてしまった陣内(北村有起哉)は社長から即解雇を宣告されてしまう。しかし、同僚のシゲ(藤井陽人)・しょうぞう(長村航希)達の必死の説得もあり、クビだけは免れるが当分の間、出社停止処分になってしまう。
行き場を失い、昼間から公園で時間を潰す陣内。そんな陣内の前に1人の人物が現れる。挑発するかのように声を掛けてくる、見るからに態度の悪い金髪高校生に苛立ちを隠せない陣内だったが、その人物こそ14年ぶりの再会となる息子・カイト(山崎竜太郎)だった。幼い日のあどけない姿のカイトしか知らない陣内は、すっかり様替わりしてしまった息子の姿に戸惑いを隠せない。一方で息子のカイトは、かつて家族よりヤクザの道を選んだ父親を絶対に許せないと陣内の事を罵倒する。さらに追い打ちをかけるように、カイトの口から家族にまつわる衝撃の事実を聞かされるのだが…。
第7回「夢の家族再生計画」【2021/11/21(日)放送】
ヤクザ時代のかつての兄貴分・平松(木下ほうか)が、飲酒運転でひき逃げ事故を起こし逮捕された。かつて刑務所行きのキッカケを作った平松の事を恨んでいたはずの陣内(北村有起哉)だったが、面会室で憔悴しきった平松に出会うと、ついつい同情の念がこみ上げてしまう。面会後、陣内はヤクザ時代の舎弟・HIRO(九条ジョー)に平松の為にお金を工面するようお願いするのだが、HIROからリサ(武田玲奈)との親密な関係を逆に注意されてしまう始末。
「人気アイドルが元ヤクザと交際!?」口では否定しながらも、まんざらでもない本音の気持ちを夜勤部長(板尾創路)にズバリ見透かされてしまう陣内。そんな折、ついにリサ(武田玲奈)が陣内の自宅にやって来る! 娘のナツキ(鳴海唯)や息子カイト(山崎竜太郎)も一緒にオカン(末成映薫)の手料理を一緒に食べるその一時は、まさに夢にまで見た家族団らんの光景だったのだが…。
リサの何気ない一言に陣内は、とある違和感を覚えてしまう。
第8回「夢で逢えたら」【2021/11/28(日)放送】
人気アイドル・リサ(武田玲奈)が自殺。陣内(北村有起哉)はスマホに映し出された突然のニュースをぼう然と眺める事しかできず、ショックのあまり、部屋に引きこもってしまう。つい先日、陣内の家に遊びに来たリサは、オカン(末成映薫)の手料理を美味しそうに食べ、娘のナツキ(鳴海唯)や息子のカイト(山崎竜太郎)と一緒に幸せそうに笑っていたはず…。
「シャバで生きるなんて、刑務所生活に比べたら漫画や!」かつて獄中でそう豪語していた陣内に夜勤部長(板尾創路)は「本当にそうだったか?」と問いかける。
さらに…出所後、陣内を支えてくれていた兄弟分のサトシ(松尾諭)に裁判所から収監の連絡が!? 平松(木下ほうか)にリサ、さとし…次から次へと仲間がいなくなる状況に耐えられなくなった陣内は思いもよらぬ行動に出てしまう…。
第9回「人生の物語」【2021/12/5(日)放送】
14年間の刑務所暮らしで書き連ねた「獄中日記」を生前のリサ(武田玲奈)が褒めてくれたことを思い出し、自らの人生の物語を執筆し始めた陣内(北村有起哉)。出所後のムショぼけ生活を中心に様々な出来事を思い出すままに書きつづっていく。そして気づけば、尼崎の文豪として名を上げ、テレビ番組でインタビュー出演する事態に!?
司会者(濱口優)から自伝本の舞台裏を聞かれ、意気揚々と語る陣内であったが…スタジオに突然、娘のナツキ(鳴海唯)や息子・カイト(山崎竜太郎)、さらには元嫁キヨカ(新宅マキ)まで乱入! プライベートを勝手にさらけ出した陣内に激怒する家族だったが…。
最終回【2021/12/12(日)放送】
恥ずべき事も都合が悪い事も…自らの人生を美化する事なく全てを自伝に書き残す。覚悟を決めた表情でノートパソコンのキーボードを無心で叩きはじめた陣内(北村有起哉)。そこに書かれたのは…。
14年前。一体、なぜ自分は刑務所に入らなければならなかったのか。組織間の抗争が激化する中で、命の危険を感じながらも家族との時間を大切に過ごしていた陣内が、敵対する組長の襲撃に至るまでの壮絶な真実だった!
過去に犯した取り返しのつかない過ちに向き合いながら、死に物狂いで自伝を書き上げる陣内に1本の電話が!? それは娘・ナツキ(鳴海唯)からであった…。