ヘルプマン ~俺たちの介護物語~ 第1回~最終回 NHK FM 毎週土曜 後10:00~10:50

第1回「ヘルプマン覚醒!」【2022/9/3(土)放送】
新宿、歌舞伎町。ホストクラブで万年ヘルプの恩田百太郎(浅利陽介)がシャンパンコールの音頭を取っていると、パジャマ姿の新居正美(かたせ梨乃)がやって来る。新居は以前、店のナンバーワン・神崎仁(渡部豪太)の客だったが、今は認知症だ。
「会議、会議ィ……」と謎に呟き続ける新居を、特別養護老人ホームまで送った百太郎は、職員の嘉島(小手伸也)から徘徊しないよう拘束される姿に衝撃を受ける。
百太郎はその特養「あいらんど」で働き始め、先輩の小池桃代(瀧内公美)の指導のもと、認知症の元高校教師・沢田千鶴子(左時枝)の担当に。だが、プライドの高い千鶴子は「子供じゃない!」とトイレ介助、入浴介助、サービスのことごとくを拒否し続ける! ホストのヘルプから介護のヘルプマンへ。百太郎の介護物語が始まる。

第2回「希望は、あるか?」【2022/9/17(土)放送】
理想の介護とは何か?
特別養護老人ホーム「あいらんど」で働き始めて三年、恩田百太郎(浅利陽介)は入居者に喜んでもらおうと男性入居者にAVまで見せ、それがセクハラ問題に発展、今や幹部になった神崎仁(渡部豪太)から系列の特養「はーとらんど」に飛ばされる。そこは入居者100人にスタッフ30人ちょっとという国の基準ギリギリの過酷な現場……。先輩・小池桃代(瀧内公美)と岡崎(藤本沙紀)が奮闘している。
人手不足解消のため、特養を経営するマンモス・ケアの寺田(小手伸也)は「完全マニュアル介護」を導入、トイレ介助が必要な入居者にはオムツをはかせ、介護レベルを下げようとするが、介護は本来「個別ケア」が基本だ。厳しい現実のなかで百太郎たちは苦しむ……。

第3回「極楽へ行こう!」【2022/9/24(土)放送】
特別養護老人ホーム「はーとらんど」で働く恩田百太郎(浅利陽介)は、施設で日常行われる童謡の歌唱、粘土細工など「レクリエーション」(通称「レク」)が疑問だ。
脳と体を活性化するにしても、人生の先輩を子ども扱いするのは……と主任の小池桃代(瀧内公美)、入居者の松尾一郎(高橋長英)、宮園マチコ(市毛良枝)と一緒に、レクを掃除、洗濯といった家事、小遣い稼ぎの内職など、入居者の希望に合わせた「個別レク」に変えようとする。
マンモス・ケア本部の寺田(小手伸也)はその「はーとらんど極楽化計画」を潰そうと、幹部になった神崎仁(渡部豪太)を「はーとらんど」に送り込む。
しかし仁はマンモスの「完全マニュアル介護」導入に元・理事長の新居正美(かたせ梨乃)が実は反対していたことを知るのだった……。

第4回「告発 」【2022/10/1(土)放送】
特養「はーとらんど」の入居者マチコ(市毛良枝)は松尾(高橋長英)を昔、自分が恋したタツさんと思い込んでいる。そして、そのタツさんと思い出の海に行きたい……。
百太郎(浅利陽介)と桃代(瀧内公美)は二人を海に連れて行くが、そこで事故が起きる。
責任を問われた百太郎、桃代は「はーとらんど」を去り……。そして神崎仁(渡部豪太)は、それから4年後の2019年、ケアマネージャーの資格を取り、居宅介護支援事業所「愛ワーク」に入る。
所長の沢口(片岡礼子)の指導のもと要介護者の青木(梅沢昌代)や要介護者の家族、今井幸代(高田聖子)に聞き取り(モニタリング)を行い、彼らのためケアプランを立てるのが仕事だ。
その中で仁は寺田(小手伸也)が支配する社会福祉法人マンモス・ケアの不正ビジネスを知る……。

最終回「そして、夢へ 」【2022/10/8(土)放送】
居宅介護支援事業所「愛ワーク」まで寺田(小手伸也)が支配するマンモス・ケアの傘下と知った神崎仁(渡部豪太)は事業所を去り、小池桃代(瀧内公美)と新たな事業所「ごくらく」を立ち上げ、松尾(高橋長英)の死から立ち直れない恩田百太郎(浅利陽介)を呼ぶ。
三人は青木須麻子(梅沢昌代)や町田チヨ(左時枝)ら地域のご老人が助け合う、地域のつながりを生かした介護サービスで業界から独立しようとするが、そこに寺田が立ちはだかる。三人の活動でマンモスの利用者が減り始めたのだ。
マンモス・ケアの元理事・新居正美(かたせ梨乃)は今や認知症。しかし、姪の久美子(高田聖子)は正美が望んでいた「理想の介護」を知り、かつて部下だった寺田と沢口(片岡礼子)を呼び寄せる。