近現代日本文学を代表する作家・坂口安吾の「明治開化 安吾捕物帖」を福士蒼汰主演で連続ドラマ化。文明開化に沸く明治の東京を舞台に、洋行帰りで論理と事実、西洋の科学的知識を重視する知性派の特命探偵・結城新十郎(福士)が、次々に起こる難事件を解明していく姿を描く。
新十郎を取り巻く役どころとして、じゃじゃ馬で勝気なお嬢さま・加納梨江を時代劇初挑戦となる内田理央が、勝海舟の剣術の教え子で新十郎の相棒となる泉山虎之介を矢本悠馬が演じるほか、鶴見辰吾が西郷隆盛に、高橋克典が勝海舟に、稲森いずみがその妻・民に扮するなど、実力派俳優が時代の要人として多数登場する。
【キャラクター&キャスト】
・結城新十郎(福士蒼汰)
幕臣の子弟。警視庁からの信望厚い、洋行帰りの特命探偵。窮屈な務めが嫌いで、論理と事実、西洋の科学的知識を重視する知性派。父は幕府の重臣だったが、明治維新の最中に薩長軍に親や親戚を殺されたことで安全のため渡米。岩倉使節団で海外派遣中の大久保利通と出会い帰国した経緯がある。
・加納梨江(内田理央)
大政商・加納五兵衛の娘。父が殺された事件の真相を解明した新十郎のことを慕うようになる。時に加納家の巨大な財力を用いて新十郎を助ける。お嬢さま育ちでプライドが高く、家柄や財力で物事を見るが、新十郎の知性、虎之介の人情に触れ、次第に価値観が広がっていく。
・泉山虎之介(矢本悠馬)
勝海舟の剣術の弟子で、勝家の隣の町道場を営む剣術使い。推理は大好きだがいつも見当はずれ。新十郎のよき相棒となり、事件現場へ一緒に向かう。勝を尊敬しており、人情、根性、男気を信念に生きる。一本気だがおっちょこちょいで憎めない人物。
・西郷隆盛(鶴見辰吾)
勝と共に江戸の無血開城を実現させるが、明治政府に対する士族の不満を一身に引き受け西南戦争を引き起こす。勝とは深い信頼で結ばれている。
・勝民(稲森いずみ)
勝の妻で元深川芸者。カカア天下で歯に衣着せない物言いをするが、人情味にあふれた性格で、どんな人も見捨てず面倒を見る。新十郎を母のように優しく見守る一方、昔から勝の弟子として家に出入りする虎之介には少々あたりがきつい。
・勝海舟(高橋克典)
新十郎の身の上を知りながら自宅に下宿させている。言わずと知れた明治維新の立役者。江戸城を無血開城させ、侍の時代から明治へと時代を変えた当事者として西郷と志を分かち合いつつ、新政府による新しい世のありさまを憂いている。新十郎と虎之介に推理のアドバイスをおくる。
【スタッフ】
・原作
坂口安吾「明治開化 安吾捕物帖」
・脚本
小松江里子、伊藤靖朗
・主題歌
ナオト・インティライミ「オモワクドオリ」(Universal Music)