神の子はつぶやく NHK総合 11/3(金)後10:00~11:30
※ドキュメンタリー編 NHK総合 10/29(日)後9:00~9:49

みずからを”宗教2世”と呼び、様々な形で声を上げ始めた人たちを、長期取材によるドキュメンタリーと、当事者の実体験に基づくドラマ、2回シリーズで描く。

「神様を信じていなくても、お母さんに愛してほしかった。」
ある宗教を信じる過程に育った、姉と妹。幼少期から”神の子”として育てられてきた彼女たちは、熱心な信者である母親に、学校でのつながりや部活、カラオケ等の楽しみを禁じられる。日曜は、何よりも優先して集会に参加し、神に祈る。そんな彼女たちの心は、成長と共に窮屈に縛られていく。たこ焼き屋を営み、慎ましくも幸せになりたいと願ったはずの家族。妻と娘たちの絆を信じた父が病で命の危機を迎えたとき、それぞれの”信じる”気持ちが壊れ始める…。

姉妹たちは生き方を分かち、それぞれの道で悩む。そして問う。「お母さんはどうして神様を信じたの?」。当事者たちへの取材から見えてきた”宗教2世”の知られざる葛藤。善と悪を分ける”神の教え”と”親への愛”の狭間で激しく揺れる心に光を当て、姉妹の”個”の視点を通じ、深く掘り下げて描く。

キャラクター

・木下遥(河合優実)
幼い頃に母がある宗教によって救われたことを覚えている。長年、母の信じる神様を信じて生きてきたが、ある衝撃の出来事で“信じる気持ち”に亀裂が走る。そしてついに、家を飛び出す。

・木下愛子(田中麗奈)
失敗だらけの人生だったが、信二と出会い、二人の娘を得る幸せをつかむ。だが次第に、貧困と子育ての中で“誰にも話せない”孤独を抱えるように。そして、ある宗教を熱心に信じ始めていく。

・木下祈(根本真陽)
遥の妹で、産まれた時から“神の子”として育つ。姉が家を出た後も残された母を守る決意をするが、心には決して言えない秘密を抱えている。

・木下信二(森山未來)
愛子と二人の娘の信じる宗教を一人だけ信じていない。休みなく働く生活の中で愛子とすれ違ってきてしまったが、家族を心から愛し、「自分の信じる道を歩んで欲しい」と子どもたちに願う。

・小宮義也(杉田雷麟)
遥の幼なじみ。同じ教団の中で育ち、高校の同級生でもある。

・教師・稲岡(岩男海史)
遥と義也が通う高校の担任教師。宗教を信じる家庭との向き合いに戸惑う。

・宮本(吹越満)
家を飛び出して行き場を失った遥が出会う、謎の男。

・小宮誠(萩原聖人)
愛子が信じる宗教教団の説教師。孤独だった愛子に、神様の教えを説く。

・神岡尊(渋川清彦)
傷ついた遥を救う男。神様に背き、母と妹を置き去りにした遥の罪の意識を受け止める。

・小宮直子(酒井若菜)
愛子の幼なじみ。直子と久しぶりに再会した事を機に、愛子が宗教に熱心になっていく。

スタッフ

・脚本
川恵実、野田慈伸、柴田岳志

・プロデューサー
家冨未央、大越大士