佐野勇斗「順調にいかないところがリアル」朝ドラ「おむすび」が急展開!挫折と別れ!?特写インタビュー

2024/12/25 10:10

連続テレビ小説「おむすび」(毎週月~土曜 前8:00)で、橋本環奈さんが演じるヒロイン・米田結の恋人・四ツ木翔也役の佐野勇斗さん。「メジャーリーガーになる」という夢を追いかける、ド直球で真面目な青年を好演しています。SNS上には翔也の言動がデビュー当時からの「朝ドラに出演する」という夢をかなえた佐野さんに重なるという声が多数。佐野さん自身は翔也をどう思っているのか、その役作りから今後の見どころ、また、次にかなえたい夢の話までたっぷりお聞きしました。 

映像に乗ったタイトルのテロップを見て鳥肌「俺、朝ドラ出てる!」

――佐野さん念願の「朝ドラ出演」ですが、反響はありましたか?

「撮影が始まってしばらくは実感がなかったんですけど、ある日、撮影中の映像チェックで、放送でよく見るような『連続テレビ小説 おむすび』ってタイトルがテロップでついたんです。そのときにすっごい鳥肌が立ったのを覚えています。『うわ! 俺、朝ドラ出てる!』って。野球場で撮影をしているときには、僕の祖母くらいの世代の方々が『佐野君がいるらしいよ』って集まってきてくれて。アイドル(M!LK※)をやっていることもあって、これまでは僕と年齢が近かったり、若い方からの応援が多かったんですけど、幅広い年代の方に知ってもらえたのはすごくうれしいし、今までにない経験でした。だけどそのときの僕、丸刈りだったからか、気づかれずに目の前を通り過ぎて行っちゃいましたけど(笑)」
※M!LK…佐野さん、塩﨑太智さん、曽野舜太さん、山中柔太朗さん、吉田仁人さんからなる5人組のダンスボーカルグループ。2024年11月に結成10周年を迎え、アリーナツアーを開催。佐野さんのメンバーカラーはピンク。ファンの通称は「み!るきーず」。地上波初冠番組「限界突破!やってM!LK」(TBS)が毎週金曜深夜1:23~一部地域を除いて放送中。


――惜しいですね(笑)。高校球児の役ということで、だいぶ短くされましたね。

「そうなんです。僕自身、生まれてこの方、髪の毛をここまで短くしたことがなくて、切ることに関しては勇気が要りました。でも、夢だった朝ドラのためならばと決意して。実は、全部ではないんですけど、自分で剃ったんです。どうしても一発目は自分でやりたくて志願しました。怖かったし、ちょっと絶望しながら剃ったんですけど、途中から『意外と悪くないな』って気持ちでした(笑)。周りからも、『意外と似合ってるね』とか、『モンチッチに似てるね』って言われました」

メジャーリーガーを目指す役「謎の自信があったけど、苦労しました」

――演じている四ツ木翔也は栃木県のいちご農家出身で、福岡の野球の名門校を経て、大阪の社会人野球チームに所属するピッチャーという役どころ。撮影のための準備はどのようなことをされましたか。

「ソフトボールでショートやセカンド、下投げですけどピッチャーもやっていたので、謎の自信があったんです(笑)。だけど、野球のピッチャーをちゃんとやるのは初めてで、実際は苦労しました。2、3か月くらい練習したと思います。最終的には、120キロ近くまで投げられるようになりました。あとは栃木弁ですね。僕も愛知県出身で、方言がある地域で育っているので、その土地で見ている人の『ん?』っていう若干の違和感やクエスチョンをつけたくないという思いがあって。毎日、方言監修の方の音声を聞いてめちゃくちゃ練習しました」


――「おむすび」では、翔也の「スタミナが欲しい」という言葉をきっかけに、ヒロイン・結が栄養士の道に進むことになりますが、作品を通して、栄養や食事への意識が変わったことはありますか。

「これまでの僕は毎日同じものでいいくらい、本当に食に疎くて、一人暮らしで栄養も気にもしていなかったんです。でも、この作品を通して食事の大切さを学ばせていただいたので、最近は頑張って野菜を食べるようにしています。あとは、軽く筋トレもしているので、タンパク質とか。少しずつですけど、意識するようになりました」


――そんな佐野さんが今、「これを食べたらパワーが出る」といったメニューは何でしょうか。

「…ラーメンです(笑)。味噌が好きです」

「冬のソナタ」ヨン様の真似「ちょっとやりすぎた」?

――第7週で福岡・糸島編がひと段落しました。高校時代の翔也は「四ツ木」という名字とメガネ姿から「福西(福岡西高校)のヨン様」と呼ばれていて、第5週の24話(10/31放送)では、宴会の席でギャルたちに囲まれた翔也が「冬のソナタ」のヨン様の真似をしたシーンがありました。「あ、翔也、こんなノリもあるんだ」と驚いたので印象に残っています。

「そうですよね(笑)。あのシーンは台本通りの流れなんですけど、翔也のキャラクター的にどこまでやったらいいのかはすごく悩みました。最終的にはやっちゃった方がいいんじゃないか、やるからにはちゃんと調べようと思って、『冬のソナタ』のペ・ヨンジュンさんの画像を何度も見返して、手はどちらが上なのかとか、表情や首の角度まで研究しました。実際にオンエアで見たら…ちょっとやりすぎたかなって(笑)」

翔也は自分と違うところを探すのが難しいくらい似ている

――ほかに、糸島ロケで印象に残っている場所はありますか。

「結と出会う海辺のシーンや、結と待ち合わせをしていた防波堤です。福岡編での翔也のシーンは、ほとんどあの場所での撮影でしたし、そこでの翔也のセリフがとても印象に残っています。甲子園出場がかなわなかったあとで結に言った『目標を達成できなくても、書き換えればいい。人生は思い通りにいかない。何度だって失敗する。気にすることはない。最終的に夢にたどり着けばそれでいい』という。自分にも夢や目標があるので、自分で言いながら、自分も励まされたシーンになりました」


――SNSを見ると、そのセリフ然り、スタミナ不足を解消するために毎日走って努力する姿など、翔也の行動や発言が佐野さんご自身と重なるというファンの方のご意見も多いです。

「いつも、俳優としていろいろな役をやらせてもらっている中で、自分と似ているところを探すんです。やっぱり、その方が演じていてリアルになりますし。翔也に関しては本当に似ているところが多くて、もうほぼ自分じゃないかなってくらい。似ているんですよ、考えていることや、日記に目標を書いていたりとか」


――翔也は「甲子園出場」「プロ野球選手」「メジャーリーガー」というように、夢を達成するためのロードマップのようにノートに記していますが、佐野さんの日記にはどんな役割があるんでしょうか。

「誰しも『頑張ろう』とか『こうしよう』とか思うんですけど、結局、一か月後にはその気持ちが弱くなっているというか、忘れている経験ってありますよね。なので、その対策と言いますか、毎日日記を書いて、毎日見ることで、自分の心に釘を刺す、じゃないですけど、忘れないようにしています」


――本当に、役とリンクしていますね。では反対に、翔也と似ていないところはありますか。

「うーん。違うところを探すのが難しいくらいですけど、1個あるとすれば、僕はたぶん、あんなに長い期間、結のことを『米田結』ってフルネームで呼ばないです(笑)。もっと序盤に呼び方を決める時間を作ると思います」

橋本環奈と2度目の共演「元気じゃないときを見たことがない」

――ヒロイン・結を演じる橋本環奈さんとは2度目の共演ですね。

「そうですね。前回共演した映画のときのチームが仲良くて、定期的に食事に行ったりと交流がある中での再共演なんですけど、彼女はもう、ありのままで、人に対して何もとりつくろわないんですよ。分け隔てないのももちろんですし、作品に対してものすごく愛を持っている人だと感じています。朝ドラのヒロインって、スケジュールを見るととんでもないシーン数なんですよ。僕でも結構大変だなって思うことも多い中、元気じゃないときを見たことがなくて。ありがちな言葉ですけど、先頭に立つ環奈が太陽のような存在で現場にいてくれるので、『おむすび』のスタッフ、キャストみんなが救われているところだと思います。結と環奈はちょっと似てるんですよ。世話焼きというか、困っている人を放っておけないところがあって。僕が何気なく『大阪でやることがないんだよね』なんて話をしたら、すぐに5、6件『ここに行くといい』って、おすすめの場所を教えてくれました。何なんでしょう、あの人、すごいです(笑)」

高校生の翔也のイメージはあの国民的アニメ作品の少年

――第8週(11/18~)からは、神戸編がスタートしました。翔也も大阪の企業の社会人野球のチームの一員としてキャリアをスタートさせています。高校生の翔也と社会人の翔也、演じるうえで気を付けたことはありますか。

「朝ドラ特有の、といいますか、約1年の短い撮影期間の中で、幅広い年齢の同じ役を演じるのが初めての経験で。年齢の変化とともに、少しずつ大人っぽく見せたいので、声色だったり、しゃべるスピード、表情は意識して演じています。結との出会いのシーンでは、若いころならではの、ちょっとカッコつけてる節があったりとか。翔也は恋愛よりも野球ばっかりやってきた子なので、女性に対する目線とか、しゃべり方も、ちょっとぶっきらぼうにしてみたり。高校生の翔也は、僕の中では『となりのトトロ』の勘太をイメージしていたんです」


――確かに、朴訥とした感じが翔也のイメージと重なります。また、翔也は社会人になったとたんに結の家族に「結婚前提の付き合い」を公言したり、結は結で「彼氏を支えるために栄養士を目指しています」と専門学校で自己紹介していたり、まっすぐすぎてまぶしいくらいの純愛だと思うのですが…。

「ピュアでいいですよね。学生からですもんね。…僕の恋愛観出すのは恥ずかしいので、コメントはこのくらいにしておきます(笑)」

翔也がどうケガを乗り越えるのか、結との関係にも変化が

――第12週60話(12/20)では、翔也が、結を呼び出して「野球ができなくなるかもしれない」と告白しました。呼び出しを「プロポーズかもしれない」と勘違いする結と、肩の故障に苦悩する翔也が対照的でしたが、今後はどうなっていくんでしょうか。

「第13週(12/23~)と14週(1/6~)は、翔也がケガと挫折をどんなふうに乗り越えていくかが大きな見どころになっています。もう、見どころしかないですよ(笑)! 台本を読んだとき、甲子園に出場できなかったこともそうですけど、夢への道が順調にいかないところがすごくリアルでいいなって思いました。夢や目標って、成功は保証されていないけれど、努力したことによる成長はあるわけで。その生き様みたいなところを見てほしいなって思います。あとは、結と翔也の関係性にも変化があります。65話(12/27放送)の2人のシーンのお芝居がめちゃくちゃ良いんですよ。あのときの現場の空気感は本当に忘れられないものになっているので、ぜひ注目してください」


――「朝ドラ出演」という一つの夢をかなえた佐野さんですが、次の目標は何ですか。

「僕個人では、ゴールデン主演! もちろん主題歌はM!LKで。M!LKとしてはドームツアーを実現させたいです。こうして言葉にすることって大事だなって思っています。夢をかなえることは、誰もができることではないけれど、そのための努力をしなければ叶う可能性はゼロになってしまうわけで。2024年は、今まで夢に向かって頑張ってきたことが実って、今回の朝ドラ出演という結果をつかみ取れたのが自分の中でも大きな自信につながった1年になりました。来年も引き続き、頑張ってきたことを継続していきたいですし、何か一つ結果が欲しい。それが賞なのか、ヒット作なのか、M!LKのヒット曲なのか、紅白出場なのか、わからないですけど、1つ、結果を出したいです」

■Profile
佐野勇斗(さの・はやと)
1998年3月23日生まれ。愛知県出身。2015年、映画「くちびるに歌を」で俳優デビュー。「マイダイアリー」(ABCテレビ・テレビ朝日系 毎週日曜よる10:15)に出演し、現在、映画「六人の嘘つきな大学生」が公開中。2025年2月14日(金)には劇場版「トリリオンゲーム」の公開が控える。また、ボーカルダンスユニット「M!LK」としても活動中。

■エピソード「佐野勇斗さんの推しドラマ」
「プロポーズ大作戦」(2007年/フジテレビ)
「ROOKIES」(2008年/TBS)

「ほかにもたくさん好きな作品はあるんですけど、今、パッと思いついたのはこの2つです。『プロポーズ大作戦』は、とにかく山下智久さんがかっこいいっていうのはもちろんですし、長澤まさみさんも素敵ですし。好きな人を振り向かせるために、何度も過去に戻ってやり直すという。ファンタジーではあるけれど、現状を変えるために努力する、そういうところにひかれたんだと思います。今思っても傑作ですよね。いつかああいう作品もやってみたいです。『ROOKIES』もそう。ダメダメだった人が頑張って成長していく、そういう話が好きなんですよね、昔から。あとは事務所の先輩の市原隼人さんが出ていたのも大きいですね。それで、今の事務所のことを知りました」

連続テレビ小説「おむすび」メインビジュアル

連続テレビ小説「おむすび」放送情報

NHK総合 毎週月~土曜 前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り

佐野勇斗さんサイン入りチェキを1名様にプレゼント!

■応募方法
下記応募フォームに必要事項を記入の上、お申し込みください。厳正なる抽選のうえ、当選された1名様に「みんなドラマ編集部」からご連絡を差し上げ、送付に必要な情報をお聞きします。

■応募期間:2024年12月23日(月)前7:00 ~ 2025年1月6日(月)前6:59まで

■注意事項
※当選のご連絡は、2025年1月中旬頃にさせていただきます。この連絡をもって当選者の発表と代えさせていただきます。
※ご当選者さまの住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
※いただいた個人情報はプレゼントの抽選、当選者へのご連絡以外には使用しません。

撮影/蓮尾美智子 取材・文/陰山ひとみ
ヘアメイク/望月光(ONTASTE ) スタイリング/伊藤省吾(sitor)