岡崎紗絵×畑芽育×日向亘「GTOリバイバル」生徒&教師座談会

2024/03/25 17:05

反町隆史さん演じる元暴走族の教師・鬼塚英吉が「言いたいことも言えない世の中」を型破りな活躍で変えていく姿を描き、大ヒットを記録した伝説のドラマ「GTO」が、26年ぶりにスペシャルドラマで放送! 今回、鬼塚が赴任する学校・私立相徳学院高校の教師と生徒を演じる岡崎紗絵さん、畑芽育さん、日向亘さんに、「GTO」のこと、反町さんと”ぶつかり合った“撮影現場のこと、そして、集結したレジェンドメンバーについて、たっぷり語り合っていただきました!

反町隆史演じる伝説の教師、鬼塚英吉が復活! 令和の悩める教師と生徒が“GTO”を語る

――まずは、今回の撮影を振り返っていかがでしたか? それぞれの役どころも教えてください。

岡崎「先生ってしっかりしている、というイメージも強いと思うんですが、私が演じた3年1組の担任教師・綾原美結は、生徒とどう向き合ったらいいのか、といろいろと考えをめぐらせながら悩んでいて、なんて言うか…人としてちゃんと揺れている人物だと思いました。一番難しかったのが、日向くん演じる宇野晴翔との関係でしたが、鬼塚先生からもらったパワーでしっかり対峙することができたと思います」

「私が演じた遠藤凛は、すごく苦しい生活をしながら、友達もいないような日々を過ごすという、悩みを抱えた女の子だったので、しんどいシーンも多かったですし、役づくりとしても、いろいろと難しさがありました。しかも、夏の暑い時期の撮影だったので、天候との戦いもありまして…。そんな中でも、先生役の反町さんや岡崎さんの覇気や熱量をパワーとしてもらいながら、お芝居させてもらっていましたし、キャストの皆さんと掛け合いをしていくうちに、だんだん自分も拍車がかかっていって。もらうものが本当に多かった現場です」

日向「僕が演じた宇野晴翔は、野球の推薦で入学したけどケガで辞めてしまい、父から罵られているという苦しい役どころでした。鬼塚先生ももちろんそうですが、特に岡崎さん演じる綾原先生と向き合うシーンが多くて、印象に残っています」


――おっしゃるように、綾原先生と晴翔が、お互いに葛藤しながら教師と生徒としてぶつかり合っていく姿は本作の軸の一つとして描かれていると思います。お二人は演じてみて、いかがでしたか?

岡崎「そうですね。美結は鬼塚先生と担任と副担任としてやっていくうちに、だんだん影響されて美結の意識そのものが変わっていくんですね。特に、宇野くんとガッツリ対峙するシーンは佳境のほうだったので、その時はもう、鬼塚先生が降りて来ているような感覚というか、すごく衝動的で、動物的な動きをしていたなと思います。鬼塚先生と一緒にいて、きっと美結自身も授業を受けていたんでしょうね」

日向「まさにそうでしたね。綾原先生は晴翔のことを気にかけて、『部活に戻りなよ』とか声をかけてくれていたんですが、その時と、今おっしゃった佳境の対峙シーンでは、全然違う人物に感じました。先生というより、一人の人間として来てくれているように感じて、心と心でぶつかり合えているなって僕も感じることができて。お芝居をしていても、すごく楽しかったです」

反町さんが「好きなだけやりな!」って言ってくれて…すごく救われました(日向)

――お話を聞いていて、やはり反町さんの存在がとても大きかったんだなと思いました。一番印象に残っている反町さんとのエピソードはどんなものでしょうか。

「反町さんが、ものすごく現場を回してくださって、その頼もしさにすごく感動しました。初めての共演でしたし、私はまだまだ若手で、歳の差もあるので、強く語り合うことはなかったんですけど…とあるシーンで、急きょ涙を流すことになったんです。うまくできるか、すごく不安で、それが表情に出ていたのか、反町さんが『大丈夫だから』ってひとことだけ言って、強く背中を押してくださって。無事にそのカットが終わった時、グッドサインをしてくれたんです」

日向「うわ、かっこいい!」

「それだけで、『あぁ、報われた!』と思いましたし、こうやってちょっとずつ成功体験をさせてくださるんだな、って。あんなに大ベテランで大先輩にも関わらず、とってもにこやかですし、すごく気さくに現場にいてくださっていたので、もう立ち振る舞いから何からすべて尊敬できるというか、目標にしていきたいとすごく思いました」

岡崎「グッドサイン、やってもらえるとうれしいよね~」

「うれしいです! 『よかったよ!』っていう」

岡崎「そうそう! 私は反町さんと激しく対峙するシーンが多くて。最初の頃なんて、演出ですが、舌打ちするレベルで(笑)、嫌いなんじゃないか? ぐらいの感じなんですよ。しかも、現場でいろいろと変わって、台本にはなかった感じになっていくこともすごくあったんですね。みんな心を柔軟にして挑んでいたと思うんですけど、やっぱり最初はちょっと構えてしまったところもあって。そんな時でも、反町さんに『全力で来てもらって大丈夫だから』って言ってもらえると、心が落ち着きましたし、こちらも思いっきりいけるんですよね。体と体がぶつかり合うぐらい激しくぶつかっていくシーンもあったんですけど、遠慮なくというか、胸を借りる気持ちで思い切り飛び込んでいけたかなと思います」

日向「僕も反町さんと対峙するシーンがあって。監督といろいろと話し合いながらやってはいたんですけど、監督の納得するものと、僕ももう少しできたんじゃないか、みたいな部分があって、何度かやり直しをさせてもらうことになったので、結果、反町さんにもお付き合いいただくことになってしまい…。『すいません、反町さん』と言ったら、『いいよ、好きなだけやりな!』って声をかけてもらったんです」

「かっこいい…!」

日向「なんかすごく救われたというか。かっこよかったです」

岡崎「成長させてもらっていたよね、現場で」

日向「そうですね」

「ちゃんと見てくださっているんだなっていうのを一番に感じました」

池内博之さん、山崎裕太さん、窪塚洋介さん、徳山秀典さん、小栗旬さん、藤木直人さん…前作に出演していたレジェンドメンバーが集結! すごく贅沢なものを見させてもらっちゃいました(畑)

――今作では、前シリーズに出演していたキャストの皆さんが出演することも話題になっています。特に生徒役で出演していた皆さんが勢ぞろいするようなシーンは、ご覧になりましたか?

岡崎「私と芽育ちゃんは結構拝見させていただきました」

日向「僕は見られなかったです…」

「そうだよね。役柄的に、あまり学校に来ていなかったから」


――どんな雰囲気でしたか?

「なんかもう…」

岡崎「とてつもなかったよね!」

「あの日以上にギャラリーが多い現場を見たことがないくらい、スタッフさんたちもきっと、あの場面を見たいんだろうなって」

日向「えぇ~、そんなに⁉」

岡崎「スタッフさんもやっぱり世代だったと思うから、来たー! っていう感じでしたよ」

「みんなぞろぞろ出てきて、なんかお祭りかなっていうくらいに(笑)」

岡崎「この視界の中にレジェンドたちが集まっているっていうのは…もう眼福でしたね」

「なんか、夢みたいでした」

岡崎「本当に幸せでした」

日向「(悔しそうに)…行きたかったなぁ。撮影スケジュールを見て、『うわ、俺いないじゃん!』と思って(笑)」

「来ちゃえばよかったのに! っていうか、あのシーン、宇野くんがいてもおかしくなかったと思うし(笑)」

日向「そうだよね(笑)!」

岡崎「本当に残念!」

「レジェンドメンバーの皆さんは、きっと当時もそうだったんだろうなって思うぐらいに皆さんで一緒にいて。私、山崎さんが働いていらっしゃるお店でアルバイトをする設定があって、そこで皆さんが集まるシーンもご一緒したんですけど、休憩中も皆さんで一緒に畳の上に座って、ご飯を食べていらっしゃいました」

岡崎&日向「へぇ~!」

「ものすごく絆を感じましたし、気取ったり飾ったりせずに、ありのままの姿でいらっしゃる様子を目の当たりにして、何て言うか…変な話ですけど、同じ人間なんだな、ってすごく感じました(笑)」

岡崎&日向「あははは!」

「すごく贅沢なものを見させてもらっちゃいました」

岡崎「本当に! 皆さんが集まると、自然と空気感が出来上がるような感じがあって。そして本当にびっくりするのが、そこに並ぶ反町さんが若々しい!」

日向「若々しさはめっちゃ感じていました」

「そうですよね!」

岡崎「26年ぶりなのかな? ってちょっと錯覚してしまうぐらいに本当に若々しくて、そのパワーとエネルギーは健在というか、すごいな…って素直に思って見ていました」

日向「チクショー! 見たかったぜ(笑)! オンエア楽しみにしております…!」

反町さんがずっと鬼塚先生でいてくださったから、私たちも全力で行かせてもらえた(岡崎)

――では、皆さんそれぞれの、今作の見どころを教えてください。

日向「僕はさっきお話しした、綾原先生さんとの対峙シーンですね。僕もまだ完成したものを見られていないので、ちょっとドキドキしている部分もありますけど、すごく自分を解放して、お芝居ができたんじゃないかな、って感じたし、そこが晴翔の一番の見せ場でもあると思うので、ぜひ注目してもらいたいです」

「凛は、私がここ最近で演じた役とは全然違って、闇を抱えていて、暗い表情が多い役だったので、気持ちの切り替えとか、周りの人たちとのコントラストとかで、ちゃんとメリハリをつけてお芝居しようって思っていたので、そこを見ていただけると嬉しいです。あとは、小林桃子さん演じるクラスメイトともみ合いになるシーンがあるんですけど、そこは今思い出そうとしてもあんまり思い出せないぐらいに、2人とも息を切らして、ゼェゼェしながら廊下を走ったりして…」

日向
「えぇ~、そうだったんだ! すごいな」

「こんな学生生活、体験したことないよ! っていうぐらい新鮮な気持ちでお芝居させてもらいました。人間らしい熱いぶつかり合いが繰り広げられているので、注目していただけたらと思います」

岡崎「私も、やっぱり宇野くんとの対峙のシーンは美結にとってすごく大きかったと思いますし、美結の成長が一番見られるんじゃないかなと思いますね。あとは、これは2人もそうだと思うんだけど、やっぱり、『GTOリバイバル』という世界観の中で、全力を出させてくれる現場だったなって」

畑&日向「そうですね」

岡崎「どこにたどり着くか分からないけど、やってみようっていう挑戦をやらせていただいたし、それはやっぱり、反町さんがずっと鬼塚先生でいてくださったからこそ、私たちも全力で行かせてもらえたんだと思います。キャラクターとしての成長だけでなく、自分自身の成長にもつながったし、すごく財産になったと思います」

――ありがとうございます! 最後に、「GTOリバイバル」は学園ドラマということで、皆さんの“推し学園ドラマ”を教えていただだけますか?

「うわ~! いっぱいあるけど、私はやっぱり、『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(’07年/フジテレビ系)です!」

岡崎「あ~! やっぱりその世代だもんね」

「はい! もうめちゃくちゃ大好きでした。毎週リアタイしたし、再放送も何回見たか分からないぐらい。青春でした」

岡崎「私は『ごくせん』(’02、’05、’08年/日本テレビ系)かなぁ」

畑&日向「あぁ~!」

「いつの『ごくせん』ですか?」

岡崎「全部見ていました。ヤンクミ(仲間由紀恵)、すごすぎますよね。あんなに派手な男の子たちを一人の女性が統率していくっていうのは、すっごくかっこよかったですね。憧れでした。あと、『花より男子』(’05年/TBS系)も好きだったし、学園ドラマは大好きでした」

日向「うわ、『花男』! 確かに、そう考えたらいっぱいあるな~」

岡崎「『花男』は映画も見に行ったなぁ」

「分かる~! 行きますよね!」

日向「お二人ともめっちゃハマっていたんですね。僕も『ごくせん』はDVDで全部見ましたね。でもやっぱり…『ROOKIES』(’08年/TBS系)ですかね。僕も野球をやっていたので共感ができたし、熱い男たちの友情みたいなのもよくて」

岡崎「野球やっていたならそうだよね~。放送って小学生の時ぐらい?」

日向「そうでした」

岡崎「私、映画も見に行って、泣いた泣いた!」

日向「分かります。主題歌の『キセキ』がまたいいんですよね~」

岡崎「そうそう、いいよね~!」

「間違いない! なんかいろいろ見返したくなりました!」

■Profile

岡崎紗絵(おかざき・さえ)
1995年11月2日生まれ、愛知県出身。‘15年より女優として本格的に活動。近年の主な出演ドラマは、主演を務めた「花嫁未満エスケープ」(’22年/テレビ東京系)、「花嫁未満エスケープ 完結編」(’23年/同)のほか、「オールドルーキー」(’22年/TBS系)、「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」(’23年/テレビ朝日系)など。’24年1月期では、「アイのない恋人たち」(ABCテレビ・テレビ朝日系)でGP帯初ヒロインを務めた。

畑芽育(はた・めい)
2002年4月10日生まれ、東京都出身。1歳から芸能活動をスタート。’23年には映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」にヒロインとして出演。「最高の生徒 〜余命1年のラストダンス〜」(日本テレビ系)で連続ドラマ初主演を果たす。’24年1月期では「パティスリーMON」(テレビ東京系)で主演を務めているほか、4月期は「9ボーダー」(TBS系)に出演する。

日向亘(ひゅうが・わたる)
2004年3月18日生まれ、群馬県出身。‘19年、「HORIPRO MEN’S STAR AUDITION (ホリプロメンズスターオーディション)」でグランプリを受賞し、’20年にデビュー。‘21年には「仮面ライダーリバイス」(テレビ朝日系)に出演し、‘23年は大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合)、「うちの弁護士は手がかかる」(フジテレビ系)など数々の話題作に出演。「君となら恋をしてみても」(毎日放送)ではW主演を務めた。’24年4月期は「JKと六法全書」(テレビ朝日系)に出演する。
 
 

「GTOリバイバル」放送情報

フジテレビ系
4/1(月) 後9:00~

  
 
 

撮影/尾崎篤志 取材・文/四戸咲子
ヘアメイク/サイオチアキ(岡崎)、山口恵理子(畑)、佐々木麻里子(日向)
スタイリスト/稲葉有理奈(岡崎)、平田雅子(畑)、五十嵐 堂寿(日向)

衣装協力(畑)/Maison SUZU(ドレス)、Bijou de M(チョーカー)
衣装協力(日向)/ジャケット¥64,900、ニットベスト¥28,600、シャツ¥25,300、ネクタイ¥12,100、パンツ¥37,400、ブーツ¥72,600(すべてラッド ミュージシャン/ラッド ミュージシャン 原宿 TEL 03-3470-6760)※すべて税込価格