越山高校野球部が甲子園出場を目指す姿を描き感動を呼んだ「下剋上球児」のメモリアルブックが絶賛発売中! その中から、越山高校野球部の球児を演じた若き俳優たちにまつわる座談会を抜粋してお届けする第4弾。最後は、放送開始の半年以上前から行われた球児オーディションの舞台裏トークをお届け。元プロ野球選手も審査に参加し、約半年間という長きにわたって行われた異例のオーディションの裏にはどんなドラマがあったのか―。
翔&壮磨のバッテリーキャストは偶然の連続で誕生した!
オーディションから球児役のキャストたちを見つめてきたスタッフ陣にインタビュー。「下剋上球児」のプロデューサー・新井順子、演出補の松井郁貴、菅原千尋、「下剋上セレクション」プロデューサー・演出の長谷川浩平が、選考の裏側や〝球児たち〟の熱き素顔を語り尽くす!
――1次審査は書類選考、2次審査からは全員と直接顔を合わせての面談でした。
松井「最初にオーディションの募集をかけたとき、TBSの廊下に募集の紙を貼っていたんですけど、気づかれなかったマネジャーさんもいたようで」
新井「その頃、たまたま別の用事でトライストーン(中沢元紀の所属事務所)の方と打ち合わせがあったんですよ。それで、トライストーンさんからの応募がなかったから、『野球できる子いないんですか?』と聞いたら『いますよ!』ということでその場でプロフィールをもらったのが中沢くんでした」
松井「小林虎之介くんもそうですね。締め切りギリギリに、たまたま事務所の方が近くで打ち合わせをされていて。『うち野球できる子がいるんですよ』とプロフィールを見せてもらったんです」
菅原「危うくバッテリーを失っていたところでしたね(笑)」
――2次審査で印象的だった方はいらっしゃいますか?
松井「やっぱり福松(凜)くんですね」
新井「これに出ることが親への恩返しですって言って泣いていて…」
菅原「もらい泣きしてる子もいましたね。オーディション前日に福松くんのマネジャーさんから電話がきて、『制服とユニフォーム、どっちで行ったらいいですか?』って聞かれたんです。『本人の思い入れが強くて、〝高校生の役だから、高校生の格好で挑みたい〟と言ってるんですけど』って」
新井「もうみんな絶対受かってやるという思いがあふれていましたね。特に野球をやっていた子は思いが強かったと思います。審査で『野球をやっていて一番感動したことは何ですか?』という質問をしたんですけど、『特にないです』という子もいた中、思いがあふれるように話してくれた子もいてすごく印象に残っています」
長谷川「あとはやっぱり鈴木敦也くんの、甲子園に出られなかった世代の話も印象的でした。何とか光が当たるといいなと思っていたので、受かって良かったです」
練習会から‟雰囲気”を持っていた球児も
――3次審査では、実際の審査の前に、まず練習会がありました。
長谷川「単純に、いま野球の練習ができる場所ってそうそうないんですよね。だから、そのあたりを番組としてもフォローしてあげたいと思って、2回実施しました。実際みんなの練習を見て、あまりにレベルが高くてびっくりしました。あの時、監督とプロデューサーは、選手役の子たちを萎縮させないように遠くで見ていましたよね。かえって目立っていましたけど(笑)」
松井「ホームベースの後ろの席から双眼鏡で見て、僕に電話で『何番、誰?』って聞いてくるんです(笑)」
長谷川「スカウトみたいだった(笑)」
――エースピッチャーである翔役をつかんだ中沢さんの印象はいかがでしたか?
長谷川「中沢くんは、実技の本番ぐらいから、撮っているときにすごくまっすぐ綺麗に立つ子だなと。マウンド上だけじゃなくて、普通に立っているときでも、そういう印象でした」
――ここではユニフォーム姿や野球している様子もご覧になっていたそうですね。
新井「ユニフォームを着たときにどれぐらい球児らしく見えるかっていうのを見ていましたね」
松井「20代半ばでもユニフォーム着て帽子をかぶると意外と幼くなったりするんですよ」
新井「あとはベンチの様子ですね。どれだけ声を出しているか、とか」
長谷川「それでいうと、菅生(新樹)くんはもう練習会の時から皆を引っ張る雰囲気がありました」
松井「そうなんですよね。ドラマの撮影が始まっても、やっぱり菅生くんがみんなをまとめていました」
(座談会の完全版は「『下剋上球児』公式メモリアルブック」をご覧ください!)
出演者インタビューやスタッフに聞く制作舞台裏で「下剋上球児」の世界を深く振り返る公式メモリアルブックが発売中!
やる気のある部員は1名のみの弱小高校野球部が、甲子園初出場を目指す姿を通して、監督、部長、選手たちを始め、学校や町でチームを支える人々など、さまざまな登場人物たちの愛と成長を描いたドリームヒューマンエンターテインメント。このドラマの魅力を、撮影終盤に実施した出演者のインタビューや、クランクアップ密着レポート、放送終了後だからこそ明かせる舞台裏の制作秘話など、あらゆる角度から掘り下げた決定版のメモリアルブックが発売中です!
■主な内容
・出演者インタビュー(鈴木亮平/黒木華/井川遥/小日向文世)
・制作者座談会(脚本・奥寺佐渡子×演出・塚原あゆ子×プロデューサー・新井順子)
・越山高校野球部〝同学年″座談会
・2014年度入学組(菅生新樹、財津優太郎、鈴木敦也)
・2015年度入学組(福松凜、奥野壮、絃瀬総一)
・2016年度入学組(中沢元紀、兵頭功海、伊藤あさひ、小林虎之介、橘優輝、生田俊平)
・伊達さゆりが選ぶ名場面コラム
・オーディション舞台裏トーク
・シーン写真で振り返る名場面集
・公式資料大公開!登場人物プロフィール&小道具
・オフショット特集&クランクアップ密着レポート
ほか
■商品情報
「下剋上球児」公式メモリアルブック
定価:2200円
発行:東京ニュース通信社
■Blu-ray&DVDも4月12日(金)発売決定!予約・詳細はこちら
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取材・文/高瀬純