【ご当地アナウンサーの推しドラマ】KUTVテレビ高知

2023/04/14 03:03

全国の男性アナウンサーに推しドラマを聞く、【ご当地アナウンサーの推しドラマ】。第9回は、高知県の「KUTVテレビ高知」から、京面龍太郎アナウンサーが登場。
京面アナウンサーの推しドラマや、海やお酒にまつわる高知県の魅力などを、写真とともにご紹介いたします。

お酒をおいしく&楽しく飲む方法を知っているのが、高知県民

―4月から入社7年目を迎える、広島県出身の京面龍太郎アナウンサー。「当初は、土佐弁が分からなくて大変だった」とYouTubeの動画内でも仰っておりましたが、高知生活には慣れましたか?

「ほぼ土佐弁も分かるようになり、何となくですが、私も話せるようになりました。地域ごとで方言に多少の違いもあるため、まだまだ分からない部分もありますが、日常会話はできます!」

――高知に来て、出身地・広島との違いで驚いたことはありましたか。

「一番違うのは、広島は(広島東洋)カープファンがすごく多いのですが、高知には、阪神(タイガース)のファンの方が多いことでしょうか。阪神が、安芸市にある安芸市営球場(別名、安芸タイガース球場)で毎年秋季キャンプを行っていることもあって、阪神ファンの方が多く、私は肩身が狭いです(汗)。社内でも阪神人気は根強く、(カープファンという)本性をばらさないように過ごしております」

――スポーツ繋がりですと、京面アナは陸上競技をされていたそうですね。

「はい。ただ、野球が好きでしたので、中学では野球部に入部しました。ところが、打てるけど、守備ができない…(涙)。エラーばかりだったので、外野を走るように言われて走っていたところ、陸上部の先生にスカウトされ、それ以降、陸上一筋になりました。今も昔も長距離が苦手で、短距離走の方が好きなのですが、長距離の部門しかなかったこともあり、大学2年生まで駅伝に打ち込んでいました。今も、習慣で週に2回は走っています」


――今でも走られているのに、長距離が苦手!?

「どうして長距離を続けられたのか、私も不思議です(笑)。今は、動かないと気持ちがスッキリしないこともあり、距離を決めずに1時間ほど走っています」


――大学2年生の時に陸上と離れたとのことですが、何がきっかけだったのでしょうか。

「ケガをしたタイミングと、ほかに目指したいことが見つかった時期が重なり、思い切って退部しました。というのも、“箱根駅伝”を間近で見てきたので、『箱根駅伝の放送に携わりたい』という思いが芽生えたのです。ただ、当初はアナウンサー志望ではなく、ディレクターや記者などを通じて、『スポーツ中継に関わりたい』と漠然と思っていました。そんな中、大学3年の時に元TBSアナウンサーの柴田秀一さんと出会い、アナウンサーを志すようになりました。当時、私が通っていた大学に非常勤講師でいらしていた柴田さんに、たくさんご指導いただいたお陰で、私は今、ここにおります」


――ちなみに、アナウンサーデビューの時のことは、覚えていますか?

「映像も保存していますが、ちょっと苦い思い出です(汗)。デビューは、ニュース読みでして、その時間は本当にあっという間でした。緊張のあまり、何を話していたか記憶にないまま終えたので、決して順調な滑り出しではありませんでした(涙)」

――そんなほろ苦いデビューを経た今、京面アナは、仕事は楽しいですか?

「おっと! 聞かれるとは思いませんでしたが、近くに社内の人もいますので…楽しいです(笑)。でも、本当にありがたいことに、楽しく仕事をさせてもらっております。ちなみにこの写真は、私が担当している平日夕方の情報番組『からふる』(月曜~金曜 後6:15~)のスタジオセットでのものです。番組のオフショットを毎週SNSで発信しており、私も一枚撮ってもらいました(照)」


――緊張のデビューだった京面アナも、この4月からは、「からふる」月曜~水曜のメインキャスター(’22年3月までは、水曜と木曜のメインキャスターを担当)を務められるそうですね!

「今でも、生放送は恐ろしいと思っています。成功も失敗も全て、皆さんに届いてしまいますから…。さらに私は器用ではないので、往々にしてさまざまな失敗をするのですが、この年次になると、『仕方がない!』という気持ちも培われてきました。と言いますか、半分開き直っているので、失敗も含めて楽しんでおります。一方で、学生スポーツの実況を担当することもあるのですが、スタジオでの生放送とはまた異なる苦労があるのです。例えば、ニュースや情報番組の場合、取材した量が10だとしたら、生放送で伝えられるのは、その中の1割程度。情報はたくさんありますが、ニュースでは分かりやすくコンパクトにまとめなければいけません。反対に、スポーツは限られた時間しか取材ができませんが、実況の時間はある程度、確保されています。短時間の取材で得た情報を、正確に伝えながらどこまで膨らませられるか。伝える仕事一つをとっても、大変さは異なります」

カツオのたたきは、お塩が一番!

――そしてここからは、激務の傍ら京面アナが身をもって感じた高知の魅力について伺います。この写真(上)は、どちらの海ですか?

「柏島といって海のきれいな場所が、県内にあるのです。大月町という西の端の町にあるので、高知市内から車で3時間半ほどかかりますが、透明度が高く、近くにある船が浮いて見えるほど! ただ、この写真では透明度があまり伝わりませんよね…(涙)。観光スポットとしてはもちろん、最近ではSNSでもよく紹介されています。さらに、スキューバダイビングも体験できるので、私も初めて体験しました。まさに、『海ってこんなにきれいなのか!』と感動でしたね」


――海つながりで…高知と言えば、カツオのたたき!

「カツオのたたきは、本当に日常にあふれています。例えば、どこの居酒屋でもメニューにありますし、『とりあえずタタキ!』と注文する方も多いです。そして何と言っても、質が格別! 広島で食べていたタタキは、生臭さが気になったこともあって苦手でしたが、本場・高知のタタキの臭いは気にならず、むしろ好きになりました。身も分厚くて大きく、皆さんの想像するタタキ3枚分が、高知でよく見かける1枚分と言えるほどです。そんなタタキを、タレではなくお塩で食べるのが、高知流。私も高知に来て初めて知ったのですが、これが、またおいしくて…。新鮮なカツオが獲れる高知だからこそ、お塩でもおいしく味わえるのではないでしょうか。さらに、お塩で食べるのでお酒にも合いますよ」

――高知には、そのお酒にまつわる“おきゃく文化”があると聞きました。

「“おきゃく”とは、土佐の言葉で、酒や郷土料理の皿鉢料理が振る舞われる宴会のことを表し、その宴席文化のことを、“おきゃく文化”と言います。ただ飲むのではなく、楽しんでお酒を飲む、という文化です。このように、お酒好きの方が本当に多く、一杯目から、日本酒を瓶1本、2本、1升と進む様子に、最初は驚きました。それこそ、先ほどのタタキをお塩で食べるというのも、日本酒に合うおいしい食べ方を知っているからこそ。お酒をあまり飲めなかった私も、皆さんに鍛えていただいたお陰で飲めるようになりましたが、それでも気合いは必要です(汗)」

――食べ物ばかりで恐縮ですが、高知市内では、屋台餃子が有名だという情報も耳にしました。

「『二軒目は、とりあえず餃子』『〆は餃子』が、定番中の定番の飲み方です。市内に、通称グリーンロードという屋台街があり、ここに並ぶ大半の屋台で“屋台餃子”といわれる餃子が提供されているのです。飲んだ後は、自然とここに足が向くようで、皆さん肩を並べて食べております。ちなみに、屋台餃子で言いますと、私のお薦めは『安兵衛』(写真)さん。パリパリッとしていて、たまりません! 飲んだ後でも、何個でも食べられるので危険ですね(汗)。ちなみに、皆さん何としてでも餃子でしめたいので、冬でも屋台は行列です」

「イカゲーム」は、韓国ドラマ=胸キュン&勧善懲悪のイメージを覆した衝撃作!

――屋台の雰囲気は、特別感と言いますか、財布の紐も緩んでお箸も進みますよね。では最後に、そんな身も心も高知に染まった京面アナの推しドラマを教えてください。

「それほど多くドラマを見るわけではないのですが、Netflixで配信している韓国ドラマ『イカゲーム』(’21年)にハマりました。妻が自宅で見ていたため、一緒に見始めたのがきっかけでしたが、これまで韓国ドラマに対して抱いていたイメージが、いい意味で覆されました。胸キュンや勧善懲悪といった、ハッピーエンドで締めくくるかと思いきや、『イカゲーム』は全くハッピーではなく…。むしろ、非常にモヤモヤした終わり方で、それも衝撃でした」


――シーズン2の制作も発表されましたね。


「終わり方が、あたかもシーズン2が始まるような感じだったので、『これはシーズン2を見ずにはいられない』と思っていました。ほかにも、韓国ドラマ『青春の記録』(’20年)、『ボーイフレンド』(’18年)を見ましたが、私の中で『イカゲーム』を超える作品には、まだ出会えていません。韓国ドラマの王道と言われてきた胸キュンラブストーリーや、勧善懲悪ものとは全然違う、スリリングな気持ちを味わいたい方には、ぜひ『イカゲーム』がお薦めです!」
  
  
  
  
■Profile
京面龍太郎(きょうめん・りゅうたろう)

1993年5月25日愛媛県生まれ、広島県育ち。’17年、KUTVテレビ高知に入社。現在は、平日夕方の情報・報道番組「からふる」(後6:15~)で、月曜~水曜のメインMCを務める(’22年3月までは、水曜と木曜のメインMCを担当)ほか、スポーツ実況などを担当。長距離は苦手だが、中学2年から大学2年まで陸上部で長距離部門に所属。今でも週に2回は、1時間ほどランニングでリフレッシュ! Instagramもチェック。

取材協力/株式会社テレビ高知