青天を衝け NHK総合 毎週日曜 午後8:00~8:45

吉沢亮主演で描く「日本資本主義の父」渋沢栄一の挑戦

「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一を主人公に、幕末から明治へ、挫折を繰り返しながらも高い志を持って未来を切り開いた生涯青春の男の挑戦を描く。
主演は大河ドラマ初出演の吉沢亮が務め、“誠意”を武器に数々の偉業を成し遂げた愛すべき人物をエネルギッシュにチャーミングに魅せる。脚本は連続テレビ小説「あさが来た」(同局)などを手掛けた大森美香が担当する。
幕末に現在の埼玉県深谷市の百姓の家に生まれた栄一は、倒幕の志士を目指すも正反対の幕臣となり、維新後は新政府に仕官。後に下野し、実業家として産業を興し近代日本の礎を築く姿が描かれる。

【キャラクター&キャスト】
・渋沢栄一(吉沢亮)
渋沢中の家(なかんち)の長男。幼い頃から人一倍おしゃべりで強情っぱり。いとこ・惇忠の影響を受け、読書に没頭する日々を送る。勤勉な父の教えを受け、藍玉づくりの仕事の奥深さを知り、思わぬ商才を発揮していく。

・渋沢喜作(成一郎)(高良健吾)
渋沢一族の一家、新屋敷の長男で栄一のいとこ。栄一より2歳上で、幼なじみとして育ち生涯の相棒となる。直情的だが情に厚く、弁が立つ知性派の栄一とは正反対の性格。幕末の混乱の中で彰義隊を結成し、栄一とは異なる道を歩む。

・渋沢千代(橋本愛)
栄一のいとこ。栄一より一つ年下で、喜作も交えた3人は幼なじみとして育つ。控えめで口数は少ないが、心の芯はめっぽう強い。後に栄一と結婚。妻となってからは多忙な栄一に代わって渋沢家を守り、内助の功を発揮する。

・徳川慶喜(草彅剛)
徳川斉昭の七男。一橋家を継ぎ、徳川幕府最後の将軍となる。側近・平岡円四郎の目利きで栄一と出会い、財政改革に手腕を発揮した栄一を重用する。幕府終焉の時を迎えてからも、栄一との厚い信頼関係は終生に及ぶ。

・渋沢ゑい(和久井映見)
栄一の母。冬には羽織を手にして栄一を追いかける姿が「羽織のおゑい」と呼び親しまれるほど、栄一を愛情深く育てた慈愛の母。お人よしで情け深く、「みんながうれしいのが一番」の精神を幼い栄一に教える。

・徳川斉昭(竹中直人)
水戸徳川家第9代藩主。先進的で実行力に富み、気性の激しさもあって、後に「烈公」と呼ばれる。それだけに敵は多い。栄一の主君となる慶喜の父でもあり、幼少期から慶喜の才に期待し、暑苦しいほどの愛情深さをもって育てる。

・平岡円四郎(堤真一)
慶喜の側近。旗本の息子でありながらふがいない日々を送っていたが、縁あって慶喜の小姓となる。ほれこんだ慶喜からの信頼を厚くし、筆頭クラスの用人にまで昇進。攘夷の志士を目指していた栄一は、円四郎と出会ったことで人生が動きだす。

・渋沢市郎右衛門(小林薫)
栄一の父。中の家を立て直すため婿養子として入る。骨身を惜しまず働く勤勉家で、家業の研究に余念がなく、藍玉づくりの名手と呼ばれる。四角四面で厳格な父だが、破天荒な栄一の生き方を誰よりも支援する。

・岩倉具視(山内圭哉)
太政官 右大臣。朝廷改革を志す公家。桜田門外の変で井伊直弼が殺害された後、公武合体を計画する幕府と交渉する立場にあった岩倉は、和宮降嫁を後押しする。しかし尊王攘夷派から佐幕派とみなされ、朝廷からも蟄居(ちっきょ)を命じられるがやがて赦免され復権。維新後は、明治政府の首脳部の一人となる。

・大久保利通(石丸幹二)
大蔵省 大蔵卿。薩摩藩の実権を握る国父・久光の側近として、公武合体を実現するために上京。裏工作に奔走しつつ、腹の内が読めない慶喜を強く警戒する。やがて、明治新政府では大蔵卿に就任するが、部下となった栄一とは近代化をめぐる路線の違いで対立する。

・西郷隆盛(博多華丸)
太政官 参議。久光が目指す公武合体実現のため、流罪を赦免されて藩政に復帰。大坂にある薩摩藩士・折田要蔵の塾に、一橋家の命で偵察に来ていた栄一と出会う。やがて倒幕を決意した西郷は、王政復古のクーデターで暗躍。明治政府の誕生に大きな功績を立てた。新政府直轄の御親兵を統率し、廃藩置県の実現にも尽力する。

・大隈重信(大倉孝二)
太政官 参議。佐賀藩士族。佐賀藩校では騒ぎを起こして退学させられるが、英語を学ぶために長崎へ遊学。維新後、外交交渉ができる能力を必要とされ、新政府に入る。明治2(1869)年には大蔵省で実質上のトップに就任。新政府からの出仕の命をこばむ栄一を、得意の弁舌で口説き落とす。。

・伊藤博文(山崎育三郎)
工部省 工部大輔 長州藩士族。イギリス公使館焼き打ち事件を起こした攘夷派の志士であったが、井上聞多と共にロンドンに留学してから一転、開国論者になる。維新後は新政府に出仕し、大蔵少輔として栄一の上司に。主に貨幣制度の改革に注力した。やがて初代内閣総理大臣に出世する。

・井上馨(福士誠治)
大蔵省 大蔵大輔 長州藩の尊王攘夷派のひとり。伊藤俊輔らとロンドンに渡り、開国派に転じた。下関戦争で長州が敗戦すると、伊藤と共に英国公使との調停にあたる。維新後は大蔵省に入り、その右腕となったのが栄一。気性の荒い井上と馬が合った栄一とのコンビは「雷親父と避雷針」と呼ばれるほどだった。

・江藤新平(増田修一朗)
司法省 司法卿 佐賀藩出身。「維新の十傑」のひとりであり、明治5年には初代司法卿に就任。司法権の独立を目指し、各地に裁判所を創設するなど司法の近代化を進める。予算を握る大蔵省とはたびたび衝突した。征韓(せいかん)論争に敗れて西郷隆盛らと辞職した後、佐賀の乱を起こし、大久保の命で処刑される。

・杉浦譲(志尊淳)
改正掛 徳川昭武の随員としてパリ万国博覧会へ派遣される。そこで栄一と親交を深め、やがて家族ぐるみのつきあいをするほどの仲に。維新後は静岡へと移り、やがて明治新政府に出仕して、栄一が立ち上げた民部省改正掛(みんぶしょうかいせいがかり)の一員となり、前島 密らと郵便の仕組みを築く

・前島密(三浦誠己)
改正掛 旧幕臣。明治新政府で栄一がつくった「改正掛」に抜擢(ばってき)される。通信の不便を解消するため、郵便の必要性を説いて具体案を構想。採用直後にイギリス行きが決まったため、郵便事業を杉浦 譲に託す。帰国後は駅逓頭(えきていのかみ)となって全国の郵便網を確立した。「日本近代郵便の父」と呼ばれる。

・五代友厚(ディーン・フジオカ)
実業家。薩英戦争で捕虜となるも釈放される。長年の長崎遊学から世界情勢に通じており、貿易による富国強兵を唱えて渡英。留学中にパリ万国博覧会の情報をいち早く得て、薩摩藩としての参加を実現し、幕府の威信を落とす。このとき、幕府側の一員として参加していたのが栄一だった。後に「西の五代、東の渋沢」と称される実業家となる。

【スタッフ】
・脚本
大森美香