金田一耕助 惑う 「女の決闘」
あるイギリス人夫妻の送別パーティに招かれた金田一。人気作家とともに招待された妻が、作家の前妻と鉢合わせ、ソフトクリームを食べて苦しみ出すのを目撃する。ストリキニーネによる毒殺未遂。しかし犯人がわからぬまま、今度は作家が、前妻の前で突然苦しみ出し死亡する事件が起こる。作家とその妻と前妻。三者の愛憎が交錯するなか、事件の衝撃の真相が明らかになる。事件の衝撃の真相とは…。
金田一耕助 惑う 「蝙蝠(こうもり)と蛞蝓(なめくじ)」
湯浅は隣に引っ越してきた金田一耕助がとにかく気に入らない。彼は裏に住む女を殺してその罪を金田一にかぶせることを妄想し、小説にしたためる。しかしある日裏に住む女が本当に殺され、湯浅は殺人の嫌疑をかけられる。なぜか殺人の物証も発見され、書いていた小説のためいっそう不利な状況に。だが取調室に現れた大嫌いな金田一耕助が、鮮やかな推理で真犯人を暴くのだった…。
金田一耕助 惑う 「女怪」
温泉場に逗留していた金田一と「私」は、近所で墓荒らしが続いていると聞き、実際に怪しげな風貌の“狸穴の行者”が何かを持ち去る瞬間を目撃する。その後、金田一が思いを寄せる銀座のマダム、持田虹子の亡夫の墓が荒らされ、頭蓋骨が盗まれていたことが判明。虹子が“狸穴の行者”から恐喝されていることを知った金田一は、彼女の力になろうと調査を続けるが、虹子は賀川春樹という美男と恋に落ちる。失恋の痛手を負いつつ、事件の真相に迫った金田一を待っていたのは、残酷かつ信じがたい結末だった!