第1回【2022/8/17(水)放送】
春野藤(池田エライザ)の大学時代の友人、堀川美和(佐藤玲)は、大阪で一人暮らしをしているが、事情により一時的に滋賀の実家に帰ることに。 そこで美和は大阪で飼っている亀の世話を藤にお願いをする。藤自身も仕事の都合上、長期有休消化という流れでこれ幸いと、美和の家で過ごすことになる。 また、SNS で植草千明(田口トモロヲ)が関西の名建築巡りをしていることを知っていた藤は、千明に大阪にいることを伝え一緒に名建築でランチをすることになる。
二人が久しぶりの再会を果たしたのは昭和7年に日本綿業俱楽部の建物として開館した「綿業会館」。昭和初期、大阪では紡績業が栄え、人口は東京よりも多く、世界でも第6位の巨大都市だった。そ の頃を“大大阪時代”と呼び、当時建設された多くの建築が今もなお残っている。藤は綿業会館の繊細 かつ壮大な造りに感銘を受ける。
第2回【2022/8/24(水)放送】
植草(田口トモロヲ)は、昔なじみの喫茶店の女将(安奈淳)に京都の姉に会いに行かないのかと問われるが、名建築巡りを言い訳にし、藤(池田エライザ)をランチに誘う。
最初に向かったのは、大大阪時代に街のランドマークとして親しまれた時計台のある生駒ビルヂング。アール・デコを基調にした乙女建築に心躍り、また戦時中、接収されず残った時計塔の鐘や、焼夷弾の跡が残る床など、激動の時代を生き抜いた建築の歴史にも触れ感動する藤と千明だった。次に向かったのは、南米マヤ・インカの装飾を纏ったエキゾチックな雰囲気の芝川ビル。建築巡りを終えた2人はビルの1階にあるお洒落なベトナム料理でランチを楽しむ。帰宅後、休暇中にもかかわらず仕事の連絡が来た藤。美和(佐藤玲)にそんな上司の愚痴を言うのだが…。
第3回【2022/8/31(水)放送】
藤(池田エライザ)は学生時代からの友人・美和(佐藤玲)の他人へのかかわり方にもどかしさを感じていた。そこへ千明(田口トモロヲ)からランチのお誘いが。
最初に向かったのは、オフィスと住居を併せ持つ大阪発のユニークで革新的なビルとして注目を集めた船場ビルディング。外観は比較的簡素だが、中に入ると機能性、構造性、装飾性に富んだ建物となっている。次に向かったのは、1930年に建てられた商業ビル大阪農林会館。階段や古い時計、シャンデリアが当時の姿のまま残っており時代を感じることができる。昼食でイタリアンをいただきながら、藤は千明に美和への思いを打ち明ける。
第4回【2022/9/7(水)放送】
千明(田口トモロヲ)は日課の散歩中に起きるある出来事に腑に落ちないものを感じていた。藤(池田エライザ)がカメに餌をやっているとそんな千明からランチの誘いが入る。
最初に向かったのは、日本の近代建築の父と称される建築家・辰野金吾によって設計された日本銀行大阪支店旧館。外観はベルギー国立銀行などをモデルにしたといわれ、古典主義の流れを受け継いだデザインとなっている。この日、2人がランチに向かったのは大阪ガスの本社として建てられた通称ガスビル。眺めのいいモダニズム建築の食堂で名物のカレーと洋食ランチを堪能する。
藤が家に戻ると、美和(佐藤玲)が実家から帰ってきていた。藤は美和に対して思っているまっすぐな気持ちを話すのだが…。
第5回【2022/9/14(水)放送】
美和(佐藤玲)の高校時代の友人が借りていた本を返しに訪ねてきた。藤(池田エライザ)は高校時代の美和について話を聞き、美和を責めていたことを後悔する。
この日、千明(田口トモロヲ)から誘われ向かったのはアメリカの建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズによって1933年に建てられた名門女子校、神戸女学院。
建築様式は、スパニッシュ・ミッションスタイルで統一されているが、一つ一つの建物ごとにデザインが異なっている。学食でのランチ後、屋上で景色を見ていると、千明に姉から連絡が入る。
最終回【2022/9/21(水)放送】
散歩中に再び「挨拶しない男」と遭遇した千明(田口トモロヲ)。その男と目が合ってしまうのだが…。そして藤(池田エライザ)の元にはそんな千明からランチの誘いが入る。
二人が向かったのは大阪のシンボル、ネオルネッサンス様式の美しい外観をもつ大阪市中央公会堂。岡田信一郎の設計案を基に、辰野金吾と片岡安が仕上げ、1918年に完成した。そのスケールの大きさ、シャンデリアやステンドグラスなどの美しい装飾に息をのむ2人。ランチは隣にある中之島図書館のカフェで北欧の郷土料理スモーブローをいただくことに。今回の大阪での滞在を振り返る藤と千明。新しい経験を経てちょっとだけ成長を感じた二人であった。