風間昭平（北大路欣也）は全国各地の警察署を渡り歩きワンポイントリリーフの警察署長を務めている。新たな赴任先・西富山署の周辺でしばらく観光を満喫していたが、庄川峡にたたずむ一軒宿・大牧温泉に向かうと、水面に人が浮かんでいるとの騒ぎが。東条絵里（桜木梨奈）が遺体として発見される。

どこかで殺害されたのち庄川に遺棄されたようだが、現場に駆け付けた刑事や旅館の大女将（おかみ）・上宮千代子（名取裕子）に妙な緊張感が漂う。実は、絵里は3年前、管轄内の神社で刺殺された大貫正弘（相島一之）の第一発見者であり、遭遇した犯人と思われる男性が千代子の夫で彫刻師の正樹（高橋和也）だと証言した人物だった。だが正樹は取調べ中に帰らぬ人になる。疑いの目は千代子に向けられるが、断定は時期尚早だと訴える風間。実は2人が顔見知りだと知り不信感をあらわにする刑事課長・葛城（渡辺大）に、風間は千代子の身に起きた20年前の悲劇を打ち明ける