35歳になるマンガ家の魚沼陽太(濱田岳)は、連載を打ち切られ、崖っぷちにたっていた。そんな中、先輩の西海斗(津田健次郎)とふらりと入った居酒屋で、88歳の女将、嶋田栄子(草笛光子)から興味深い話を聞く。太平洋戦争中、栄子の家族は、鹿児島県知覧で若い特攻隊員たちに食事を振る舞う食堂を切り盛りしていた、というのだ。
「ぜひマンガにしたい!」と陽太は栄子に協力を依頼する。栄子が語るのは、これまで陽太が全く知らなかった特攻隊員たちの素顔だった。さらに、陽太は栄子の幼なじみで特攻隊の生き残りである井田保(吉澤健)を訪ね、特攻隊員の本音を知る。ところが、陽太のある発言が保の怒りを買い、追い返されてしまう…。