東京万博を三日後に控える中、総理官邸には国際テロ組織ムンドからテロ予告が届いていた。『3月1日正午、東京で大規模テロを行う。ターゲットは東京都民1400万人。ついに“デウスゲート”が開かれる』。
“デウスゲート”=神の門とは？　テロ組織“ムンド”の目的とは？　海崎総理から指令を受けた公安調査庁の高原は羽柴猛率いる極秘スパイ機関「GOS＝Global Operation Service」のメンバーを招集する。与えられた時間は72時間……羽柴達はムンドが日本国内で新型天然痘ウイルスを製造し大規模バイオテロを計画している証拠を掴むが、依然テロ組織の潜伏先を特定できずにいた。一方、今回のテロ予告の背景には日本の根幹を揺るがす『真の目的』があって——果たして＜GOS＞はこの未曽有の危機を救うことができるのか？

【キャラクター＆キャスト】
・羽柴 猛（東山紀之）
法務省外局・公安調査庁の配下にある極秘スパイ機関「GOS（Global Operation Service）」のチームリーダー。年齢不詳。
極度の方向音痴で任務場所にたどり着けないことが多く仲間をやきもきさせている。「カリ・シラット」などの軍隊格闘と、日本古来の「殺陣」、忍者道具を融合させた独自の格闘スタイルを確立している。戦闘能力は非常に高いが、戦い方は一言で表すと<無謀>。「〇〇と煙は高いところに上る」を体現し、目を離すとすぐ危険な所にいるため生傷が絶えない。

・香月政晴（小澤征悦）
内閣情報調査室・情報分析官。現在は公安調査庁に出向している。表向きの国家公務員の顔とは別に、GOSチームの一員という顔がある。幼少期から勉学に優れ、東大法学部を卒業後、入庁。博覧強記で冷静沈着である一方、負けず嫌いなところもあり、戦闘能力が高くない分、理詰めで相手を追いやろうとする幼稚な一面もある。当初は無鉄砲な羽柴と対立するが、やがて良き相棒となる。学生時代から付き合っていた妻と5歳の娘がいる。

・檜山レイ（ローレン・サイ）
妖艶な美人女スパイ。出自その他不詳の謎多き人物。神出鬼没であり、一応GOSに属してはいるが群れをなして行動することはない。かつてイギリスの諜報機関 MI6 に雇われていた経歴がある。行動原理は金で、報奨金次第で話に乗るか乗らないかを決める。金さえ積まれれば平気で羽柴たちも裏切る雰囲気を常に漂わせ、一筋縄では行かない。武道に長け、頭も切れる上に色気があり、大抵の男は色気だけで落とせてしまう。幼少の頃より外交官だった父の都合で外国を転々としており、母国語レベルで5カ国語を操ることができる。

・夏目篤彦（植野行雄）
最新のセキュリティシステムも難なく突破してしまう天才ハッカー。一見怪しい風貌の若者だが、IT スキルは右に出る者はいない。任務も全てゲーム感覚で楽しんでいる。すべては自分が面白いか面白くないかを基準にし、日本のためといった大義名分はない。数々のハッキングに関わる罪で国際指名手配中であり、捕まったら米刑法禁錮 1000 年になるが、それも面白がっている節がある。変わり者揃いのメンバーの中で、実は一番“まとも”な思考の持ち主。 そのためリーダー・羽柴のボケ倒しに遠隔でツッコミを入れる苦労もしばしば。ウインナーが大好物で、アジトでよく茹でている。

・久我山繁信（でんでん）
見た目は人当たりの良い好々爺で、表向きは浅草にひっそりと佇む観光客向けの貸衣装屋「KUGAYAMA 」店主だが、羽柴の諜報活動を影で支える武器屋。毎回任務に合った武器や薬を製造しており、手裏剣、吹き矢、鉤縄など日本古来の武具に最新鋭の技術を搭載。誰も信じていないが、れっきとした忍者の末裔らしく、この話になると秘伝の家系図を持ち出して延々語り出すので要注意。努めて明るく振る舞っているが、テロで最愛の娘を失った過去を持つ。公安調査庁の高原とは幼馴染である。

・高原隆一（松平健）
法務省・公安調査庁の総務部次長。 表向きは完全なる事務方であるが、日本が諸外国に諜報能力で明らかな遅れを取っていることに強い危機感を覚えている。内調、公安警察、法務省、外務省、防衛省のそれぞれの諜報機関が縄張り争いを繰り広げ、足を引っ張り合っている現状を憂い、2011 年 3 月 11 日、東日本大震災をきっかけに羽柴を軸としたスパイチーム「GOS」を結成、秘密裏に羽柴に仕事を依頼する。将来的には『日本版 CIA』の創設を目的としている。総理の海崎にもそう進言し続け、総理からの極秘任務を成功させ実績を作っている最中。常に冷静であるが、胸に秘めたる思いは誰よりも熱い。かつては内閣情報調査室に在籍していたこともあり、内閣官房長官の白鳥はかつての上司にあたる。

・海崎尚人（田中泯）
内閣総理大臣。長期政権中で盤石の基盤を築いているが、裏でGOSがその基盤を支えている。日米派。米中関係が悪化する中、アメリカ政府からは日本のファイブ・アイズ（UKUSA協定。アメリカ、イギリ ス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド）への加入を内々に求められており、その一環として日本版 CIAの設立を要求されている。内心は日本版CIAなど不要でアメリカの傘下にあればよいと思っているが、自分の政権を維持するために高原たちを利用している。

・白鳥健造（渡部篤郎）
内閣官房長官で、海崎総理の右腕。 ハト派で知られ、温厚な性格で総理に何かと進言する。香月の所属する内閣情報調査室を管轄しており、周囲から絶大な信頼を得ている。高原と同じく国際社会で遅れをとる日本の現状に危機感を抱く。親中派だが、中国側からの強かな交渉に辟易している。

・景山透（上田竜也）〈KAT-TUN〉
関東一帯で勢力を拡大している新興の犯罪組織・ファサルのリーダー。ムンドに協力し、日本での潜伏先を用意する。

【スタッフ】
・脚本
徳永友一、和佐野健一
・監督
及川拓郎