有吉佐和子の名作長編小説を、現代に置き換えてドラマ化し、NHK BS4Kにて放送した「悪女について」を、再編集版で放送。バブル期の混乱から現在まで続く景気低迷の時代を舞台に、昭和、平成、令和にわたり、社会のシステムや人間の情を巧みに操って堂々と生き抜いた「悪女」と言われる女の一代記を、田中みな実主演で、生々しくも爽快に描く。
スキャンダルにまみれた実業家・富小路公子(田中みな実)は、高校中退で無一文だったが、数字に強くすぐに商才を発揮。独特の言葉使いは高貴を演出し、人懐っこさと回転の速さを武器に、猛スピードで資産家へと駆け上がる。男社会を逆手にとって男たちを翻弄しながらも、だまされた男たちにも、それとは気付かれないような奇想天外な手口で、欲しいものは必ず手に入れる。そんな彼女について関係者が語る実像は、「素晴らしい女性」「悪辣(あくらつ)非道の女」と、真っ二つだった。
【キャラクター&キャスト】
・富小路公子(田中みな実)
スキャンダルにまみれた実業家。奇想天外な手口で資産家へと駆け上がったが…。
・梶谷亜弥(木竜麻生)
小説家。若くして青春小説で一躍売れっ子になるが、スランプにおちいり…。
・吉田翔吾(吉沢悠)
亜弥の担当編集者。悪女小説のために取材につきあうが…。
・尾藤輝彦、鈴木義彦(細田善彦)
公子が16歳で身を寄せた尾藤家の長男。公子の長男。
・渡瀬義雄(泉澤祐希)
17歳の公子と同じラーメン屋で働き、同棲するが…。
・沢山栄次(尾美としのり)
17歳の公子が勤めたラーメン屋と宝石店のオーナー。
・尾藤玲子(床嶋佳子)
輝彦の母。名門の尾藤家を切り盛りし、公子を可愛がるが…。
・伊藤弁護士(林家正蔵)
公子の再婚相手の弁護士。
・沢山朝子(渡辺真起子)
沢山の妻。宝石店を切り盛りしている。
・木タネ(戸田恵子)
公子の母。
・高倉健(橋爪功)
情報屋。
【スタッフ】
・原作
有吉佐和子「悪女について」
・脚本・演出
平松恵美子