あの頃のわたしたちは、世界が輝いて見えた――。福原遥がABEMAオリジナルドラマで初主演を務めた群像サスペンスドラマ『透明なわたしたち』。この番組のメモリアルフォトブック発売を記念して、出演者インタビューを1週間にわたり連日公開! 第5回は桜井梨沙役を演じた武田玲奈インタビューをお届けします。
(本稿は発売中の「『透明なわたしたち』メモリアルフォトブック」内の一部記事を抜粋、再構成したものです)
今、悩んでいる人たちに伝えたいのは「一人じゃないよ」という言葉
――俳優を目指しながらクラブで働く桜井梨沙役を演じられましたが、梨沙はどのような人物なのでしょうか。
「基本的には明るくて、誰とでも仲良くなれる女の子なのかなと。両親から愛されて育ったので自己肯定力も高めで、自分に自信がある。それなのに、将来を考えたときに壁にぶち当たってしまうんですよね」
――恋人の喜多野が文化祭で起こった火事の犯人だと疑われたことで、梨沙の人生も狂い始めます。
「梨沙は強い女の子ではなくて、周りに流されてしまう弱さもあるんですよね。疑問に思ったことを聞けるような子でもなかったので、言葉で何も伝えてくれない喜多野くんを信じてあげられなかった。梨沙自身も自分の思いをうまく言葉にして伝えられなくて二人はそのまま別れてしまう。10代ならではの悩みなのかなと思いました」
――武田さんご自身はどんなところに共感できましたか。
「俳優というお仕事を目指す部分では同じですし、うまくいかないときの逃げ道もたくさん知っています。SNSでつい見栄を張ってしまう承認欲求は、私もSNSをやっているので、梨沙の気持ちもわかる、と思いました」
――梨沙が碧に言った、「見栄張ったら戻れんくなった」というセリフがすべてを物語っていますよね。
「SNSは今の時代の若者とは切っても切り離せないもので、使い方ひとつで良くも悪くもなる。選択肢もたくさんあるし、何が間違いかもわからないので、付き合い方が本当に難しいなと改めて感じました」
――最後には、高校時代の6人が、新しい関係性を築こうとしているところに希望を感じました。
「梨沙を演じて、自分の周りでヘルプを出している人がいたら、迷わず助けたいと思いました。選択肢を間違えないことは難しいけれど、今、悩んでいる人たちに、この作品を通じて“一人じゃないよ”という言葉を伝えたいです」
(「『透明なわたしたち』メモリアルフォトブック」より抜粋・再構成)
■Profile
武田玲奈(たけだ・れな)
1997年7月27日生まれ。福島県出身。’15年、映画「暗殺教室」で俳優デビュー。モデル活動と並行しながら、俳優としてもさまざまな話題作に出演。近年の主な出演作に、「おいハンサム!!」シリーズ(’22年、’24年/東海テレビ)、「あなたの恋人、強奪します。」(’24年/ABCテレビ)などがある。2024年10月5日より舞台「劇走江戸鴉~チャリンコ傾奇組~」にヒロインお露役で出演。
好評発売中!「透明なわたしたち」メモリアルフォトブック
定価:2,750円(本体2,500円)
発行:東京ニュース通信社
【主な内容】
●ドラマ名シーンで綴る、全60頁に及ぶメモリアルアルバム
●撮り下ろしインタビュー:福原遥、小野花梨、伊藤健太郎、倉悠貴、武田玲奈、林裕太
●座談会:松本優作(監督・脚本)×岸建太朗(撮影)×竹内久史(録音)×宮本茉莉(スタイリスト)
●特別対談 幾田りら×福原遥
●オフショット
誠品生活日本橋店で特設ブースを実施中!
■期間:2024年12月9日(月)まで
■会場:誠品生活日本橋
■開場時間平日 11:00〜20:00 土日祝 10:00〜20:00
※特設ブースの詳細はこちらへ
『透明なわたしたち』AbemaTVにて全6話配信中
キャスト:福原遥、小野花梨、伊藤健太郎、倉悠貴、武田玲奈 ほか
スタッフ:<企画>BABEL LABEL <監督・脚本>松本優作 <プロデュース>藤井道人<脚本>八代理沙・八瀬ねね(BABEL LABEL Writer’s room)
「もしも凶悪事件の犯人が、高校時代の同級生だったら――」
2024年渋谷。身元不明の⻘年が、ある凶悪事件を引き起こす。週刊誌ライターの主人公・碧(福原遥)は、事件の犯人が高校の同級生ではないかと気付き、疎遠になっていたかつての仲間たちと再会。誰が、なぜ、事件を起こしたのか。高校時代を回想しながら、真相を追いかけていく。その中で鮮明な記憶として甦るのは、文化祭の日に起きたある事件――。 東京と富山を舞台に、過去と現在、それぞれの事件が繋がり“真実”が紐解かれる、群像サスペンス。
※1~3話は常時無料、4~6話はABEMAプレミアム会員のみ視聴可能。
※11月21日よりNetflixでも配信開始。
撮影/為広麻里 取材・文/石本真樹 構成/袴塚信彦