伊藤健太郎「透明なわたしたち」メモリアルフォトブック発売記念インタビュー

2024/11/18 17:05

あの頃のわたしたちは、世界が輝いて見えた――。福原遥がABEMAオリジナルドラマで初主演を務めた群像サスペンスドラマ『透明なわたしたち』。この番組のメモリアルフォトブック発売を記念して、出演者インタビューを1週間にわたり連日公開! 第3回は喜多野雄太役を演じた伊藤健太郎インタビューをお届けします。

(本稿は発売中の「『透明なわたしたち』メモリアルフォトブック」内の一部記事を抜粋、再構成したものです)

誰もが一度は自分が“ 透明” だと感じた経験があるんじゃないか

――この作品の話を聞いた時はいかがでしたか?

「制作の皆さんのお話をうかがった時、オリジナル作品にチャレンジするという熱量みたいなものにすごく惹かれて、僕もご一緒したいと思いました。脚本を読んで、演じる喜多野も僕にとってチャレンジングな役柄で、内容も結構攻めていて、一歩間違えば危ない伝わり方をしてしまうような作品でもあると思ったんですが、監督の松本さんをはじめ、皆さんを信頼して、一緒に作っていきたいなと思いました」


――喜多野をどのように演じましたか? 松本監督からの印象的なディレクションがあれば教えてください。

「現在と過去の喜多野の違いというか、別人なんじゃないの? っていうぐらい対極性を持たせたかったんです。その思いが松本監督とも共通していたので、いろいろとチューニングしてもらいながら演じていたと思います」

伊藤健太郎「透明なわたしたち」インタビュー画像

――喜多野に共感できた部分はありましたか?

「自分とかけ離れた人物像なので共感はありませんでした。ただ、闇バイトに手を染めるなど、やっていることはもちろんよくないし、まったく肯定できるものではないんですけど、学生時代に辛い出来事を経験したことでそうなってしまったという部分はちょっと理解ができましたね。原因が過去の出来事にあるということって世の中にあふれ返っていると思うし、一概に非難はできないよな……って」


――タイトルが印象的ですが、どう感じていますか?

「最初、(仮)がついていて、松本監督とかと話している時に、『俺が考える!』って張り切っていたんです。『俺が考えたんですよ』って取材で言いたくて(笑)。でも、いくら考えても『透明なわたしたち』以上が出てきませんでしたね。多分、誰もが一度は、『今、一人ぼっちだな』とか『誰にも見られていないな』って思う瞬間= “ 透明” だと感じた経験があるんじゃないかなと思うし、尖っていていいなって。この作品を全部見終わって、スッキリはしないかもしれません。でも、考えさせられるような終わり方になっていると思うし、少しでも救われる人がいたら嬉しいです。それがいい形で世の中に伝われば、この作品を今の時代に作った意味があるのかなって思っています」

「『透明なわたしたち』メモリアルフォトブック」より抜粋・再構成)

■Profile
伊藤健太郎(いとう・けんたろう)
1997年6月30日生まれ。東京都出身。ドラマ「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」(’14年/フジテレビ)で役者デビュー。近年の出演作にドラマ「街並み照らすヤツら」(’24年/日本テレビ)、大河ドラマ「光る君へ」(’24年)、映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(’23年)など。映画「静かなるドン」シリーズ(’23、’24年)では主演を務めている。

好評発売中!「透明なわたしたち」メモリアルフォトブック

定価:2,750円(本体2,500円)
発行:東京ニュース通信社

【主な内容】
●ドラマ名シーンで綴る、全60頁に及ぶメモリアルアルバム
●撮り下ろしインタビュー:福原遥、小野花梨、伊藤健太郎、倉悠貴、武田玲奈、林裕太
●座談会:松本優作(監督・脚本)×岸建太朗(撮影)×竹内久史(録音)×宮本茉莉(スタイリスト)
●特別対談 幾田りら×福原遥
●オフショット

「透明なわたしたち」フォトブック カバー画像

誠品生活日本橋店で特設ブースを実施中!

■期間:2024年12月9日(月)まで
■会場:誠品生活日本橋
■開場時間平日 11:00〜20:00 土日祝 10:00〜20:00

※特設ブースの詳細はこちら

透明なわたしたちメインビジュアル

『透明なわたしたち』AbemaTVにて全6話配信中

キャスト:福原遥、小野花梨、伊藤健太郎、倉悠貴、武田玲奈 ほか
スタッフ:<企画>BABEL LABEL <監督・脚本>松本優作 <プロデュース>藤井道人<脚本>八代理沙・八瀬ねね(BABEL LABEL Writer’s room)

「もしも凶悪事件の犯人が、高校時代の同級生だったら――」
2024年渋谷。身元不明の⻘年が、ある凶悪事件を引き起こす。週刊誌ライターの主人公・碧(福原遥)は、事件の犯人が高校の同級生ではないかと気付き、疎遠になっていたかつての仲間たちと再会。誰が、なぜ、事件を起こしたのか。高校時代を回想しながら、真相を追いかけていく。その中で鮮明な記憶として甦るのは、文化祭の日に起きたある事件――。 東京と富山を舞台に、過去と現在、それぞれの事件が繋がり“真実”が紐解かれる、群像サスペンス。

※1~3話は常時無料、4~6話はABEMAプレミアム会員のみ視聴可能。
※11月21日よりNetflixでも配信開始。
 
 
 
撮影/為広麻里 取材・文/四戸咲子 構成/袴塚信彦