現在放送中の「彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる」(MBS毎週(木)深0:59)で、森カンナさん演じる弘子先輩の同期・犀藤優也を演じる本田響矢さん。
2017年にドラマデビュー後、さまざまな作品で活躍を続け、2024年は「セレブ男子は手に負えません」でピアニスト、「ブラックガールズトーク」でデキる後輩社員、そして「連続テレビ小説 虎に翼」では、梅子(平岩紙)の三男・光三郎を好演し注目を集めています。
8月29日からはNexflixで配信予定の「恋愛バトルロワイヤル」の公開も控える本田さんに、出演作のこと、役作り、プライベートについて語ってもらいました。
設定年齢よりも「頼られる存在」というところから役にアプローチ
――まずは、現在放送中の「彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる」の犀藤優也役について教えてください。
「オファーをいただいて、役柄が自分よりだいぶ年上の役なので驚きました。『僕で大丈夫ですか?』と聞いたら『ぜひ』と言っていただいたので、挑戦の意味も込めて、演じさせていただきました。30代半ばの設定ですが、年齢を意識するのではなく、優也が弘子からも後輩からも頼られる存在なのはどうしてなのか、そういうところから役にアプローチしました。俳優としては先輩の森さんも、撮影中は同期として接してくださいましたし、衣装を着て、現場に入ると自然と‟先輩“としての優也を感じました」
――演じる上で気を付けたことはありますか。
「あざとくならないように、でしょうか。彩香ちゃんのイメチェンをさらっと『かわいい』って褒めたりするんですけど、誰にでもそう言っているような、チャラチャラしている感じには見せたくなかったので、あくまで紳士的に、先輩として後輩を見ている中で出てくる発言になるように気を付けました。あとは、弘子先輩と10年以上一緒に働いてきた同期として、彼女の中身を充分に理解しているはずなので、彩香ちゃんとの間に何かあることは察しつつ、フラットに見守っている存在でいようと心がけました」
――本田さんご自身は、周りの人の変化に気がつくタイプですか?
「結構、気づくほうかもしれないですね。『今日、髪切った?』とか、早めに気づいて、本人に言っちゃいます。そういう点では優也に近いかもしれないですね」
弘子先輩の「勘違いしちゃいけない」と予防線を張る感覚は共感できる
――共演している森さん、加藤さんの印象を教えてください。
「森さんは本当に『弘子先輩』って感じで、現場をひっぱってくださって、いろいろと学ばせていただきました。加藤さんも、真っ直ぐさというか、ひたむきさを持っている方で、たぶん、人となりがそのまま役に反映されているんだろうな、彩香ちゃんは加藤さんにしかできない役だなってことを、面と向かってお芝居をしたときに感じました。お2人を含めて、ほかの共演者の方も和気あいあいとしていて、とても居心地のいい撮影現場だったと思います」
――劇中のオフィスの雰囲気そのままって感じだったんですね。
「そうですね。オフィスもそこら中に動物のぬいぐるみがあったり、カラフルでかわいかったです。実は、個人的に小さなカエルのマスコットが気に入っていて、撮影中になるべく優也の近くに置いてみたりしてます。もしかしたら、さりげなく映り込んでいるかもしれないので、探してみてください。2匹いて、茶色い方が特にお気に入りです(笑)」
――弘子先輩に振り向いてもらおうと、彩香ちゃんが猛アピールしていますが、本田さんご自身は彩香ちゃんのようにグイグイ迫ってこられたら…。
「うーん、あんまりグイグイ来られたら構えちゃうかもしれないです。なんなんだろうって警戒してしまうかも。だからちょっと弘子先輩の『勘違いしちゃいけない』って予防線を張る感覚は共感できます」
――では、本田さんと仲良くなるにはどうしたらいいんでしょう。
「人見知りなので、自分から話しかけたりできないんです。撮影現場でも最初は話せないタイプなので、何かきっかけがあるといいですよね。共通の趣味とか、そういうものがあるとありがたいです。僕はゲームとラーメンが好きなので、ゲームをやるって聞いたら、何やってるの? ってなるし、ラーメン好きが分かったら、どこが美味しい? とか、聞きたくなっちゃいます」
――ラーメンにもこってり系や、あっさり系などいろいろありますが…。
「二郎系ラーメンにハマっています。基本的に一人で行って、並んでいます。学生のころからずっと好きなんですけど、店舗によって味が少しづつ違うので、食べ歩くのも楽しいです。理想は週2で行きたいです(笑)」
「連続テレビ小説 虎に翼」への出演が話題
「めっちゃ裏切るじゃん」と思ったけれど…
――最近、大きな話題になったのが「連続ドラマ小説 虎に翼」への出演だったのではないかと思いますが、反響はいかがでしたか。
「短期間の出演でしたが、周りの人や地元からも『出てたね』ってすごく言われましたし、祖母の兄弟の友達っていう、ちょっと距離があるところからの反響を伝え聞いたりして、改めて、たくさんの方が見ている国民的ドラマなんだと思いました。俳優をやっている中で、朝ドラ出演は夢の一つだったのですごくうれしかったです」
――本田さんが演じられた光三郎は、亡くなった父親(大庭徹男/飯田基祐)の愛人・すみれ(武田梨奈)と家族の遺産相続案件で登場したんですよね。私たち視聴者としては、お母さんである梅子さんのおにぎりが「一番好き」って言っていた子ども時代の『光三郎ちゃん』(石塚陸翔)を見ていたので、立派に成長した姿を見られてうれしくて…。
「子ども時代の光三郎、かわいかったですよね。『この子の成長した役をやるんだな』って思いながら、僕も見ていました」
――それなのに、実は光三郎がすみれと恋仲になっていた! という衝撃の展開が待っていて。「裏切られた!」という気持ちにさせられたんですが…。
「僕も『めっちゃ裏切るじゃん』って思いましたけど(笑)、でも、光三郎本人は悪者のつもりはないんです。決して母親を見捨てて裏切ったつもりはないというか。母親も、好きな人も、どちらも大事で、だけど好きになった人が父親の愛人だった人だってことで、母親に言えない後ろめたさみたいなものはありつつ。良い子なんです。きっと、父親のことで相談を受けたりしていて、すみれさんの立場のつらさを知って、守ってあげたいって思っちゃったところから好きになって。子どものころと変わらないまっすぐさを持っている子だと思いました」
Netflixのオリジナルドラマが公開
「海外でどんなふうに受け止めてもらえるのか」
――なるほど。こうして本田さんのお話を聞いていると、一つ一つの役柄を理解して、深掘りされていることを感じます。
「その人の、それまでの生き方を意識しています。履歴書ではないですけど、その人が生まれてから、どういう家庭で、どういうところでどんな友達と過ごして、何を食べて、みたいなことは考えて、書き出しています。好きな食べ物は何で、親友は何人で、という細かいところまで想像して。それを作っておくと、クランクインしたときに悩まずにやれるんです」
――すごく細かいところまで考えてから現場に向かうんですね。
「そうです。基本的な人間性や性格なんかは、事前に固めておきたい派です。一度、人となりを理解しておいて、シーンによっては『ここどうなんだろう』と相談したり、相手の方と芝居している中で変わってくることもあるので、そこはライブで感じつつ、役を作り上げていく感じです」
――8月29日にはNetflixシリーズ『恋愛バトルロワイヤル』が世界配信されます。オリジナル脚本の新しい学園ドラマになっているそうですが、どのようなお話なんでしょうか。
「恋愛禁止の校則があるエリート高校が舞台で、『恋愛』って聞いて思い浮かぶ学園ドラマとはちょっと違うテイストの作品になっていると思います。僕が演じているのは、一ノ瀬るかという、BLACKPINKが好きな、割と大人っぽい役。恋愛もしています。けど、それだけじゃなくて、生徒たちそれぞれが抱えている問題や、いろんな葛藤、感情が入り混じった、とにかく面白いストーリーになっているので、たくさんの人に見てほしいです。日本だけじゃなくて、世界中で配信されるので、海外でどんなふうに受け止めてもらえるのかも、とても楽しみです」
芸能界とは無縁の福井での学生時代
幼なじみからの連絡が人生を変えた
――本田さんはもともと、俳優というお仕事に興味があったんですか。
「福井にいて、芸能界は無縁の世界でした。それが、高校生のときに、幼なじみから『男子高生ミスターコン』に応募していいかって連絡をもらって、写真だけ渡したんです。応募動機は僕じゃなくて、その幼なじみが書いてくれて(笑)」
――その「男子高生ミスターコン2016」で、グランプリを受賞されて、芸能界へ。人生、どこでどうなるかわからないですね(笑)。
「本当に(笑)。ワークショップに参加するところからスタートして、初めはセリフを覚えるのも大変でした。今も勉強の日々ですが、お芝居を始めて2~3年経ったころに、それまで頭で考えて『こうしなきゃ』と思っていたお芝居が『そうじゃなくてもいい』に切り替わって、そこからどんどん楽しく、面白くなってきました」
――俳優になっていなかったら、何をしていたと思いますか。
「警察官になろうと思っていました。剣道をやっていて、稽古についていただく方が、警察官だったこともあって、かっこいいなって思っていたので。だからいつか、警察官の役をやりたいって思っています。警察官って、今だったら新人役だろうし、もう少ししたら中堅どころ、年齢重ねたらベテラン、これからまだまだチャンスはあるなって思っていて。この俳優人生で一度は演じてみたいと思っています」
――ぜひ、見てみたいです! 最後に、忙しい中での息抜き方法を教えてください。
「地元の友達と、オンラインでゲームをしてるときですかね。学生時代の関係性のままワイワイやれるのがとても居心地がよくて楽しいです。あとは、買い物と温泉。ファンクラブの名前を『本田の湯』にしたんですけど、温泉が好きで。銭湯でも、サウナでもなく、温泉。その土地から湧いてくるお湯に浸かりたいんです」
■Profile
本田響矢(ほんだ・きょうや)
1999年6月20日生まれ。福井県出身。「男子高生ミスターコン2016」グランプリを受賞。2017年「セトウツミ」(2017年/テレ東)でドラマデビュー。主な出演ドラマは「ANIMALS-アニマルズ―」(2022年/AbemaTVオリジナルドラマ)、「青春シンデレラ」(2022年/朝日放送)、「私の夫と夫の彼氏」(2023年/テレ東)など多数。8月16日(金)放送の「しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~」4話に高梨役でゲスト出演。
■エピソードトーク「本田響矢さんの推しドラマ」
「好きな人がいること」(2016年/フジテレビ)
「一番ドラマにハマっていたのが、高校時代で、そのころに見ていた作品が印象深いです。パッと思い浮かぶのが『好きな人がいること』です。夏の青春の記憶がたくさん詰まっています。当時は自分が俳優になるとは思ってもいなくて。海があって、かっこいい三兄弟がいて、恋愛があって、キラキラしていて、ただ『かっけー!めっちゃいい!』って思っていました。ああいう作品にも出演してみたいです」
本田響矢さんサイン入りチェキを1名様にプレゼント!
■応募方法
下記応募フォームに必要事項を記入の上、お申し込みください。厳正なる抽選のうえ、当選された1名様に「みんなドラマ編集部」からご連絡を差し上げ、送付に必要な情報をお聞きします。
※募集は終了しました。たくさんのご応募をありがとうございました。
■応募期間:8月13日(火)前8:00 ~ 8月27日(火)前7:59まで
■注意事項
※当選のご連絡は、9月中旬頃にさせていただきます。この連絡をもって当選者の発表と代えさせていただきます。
※ご当選者さまの住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
※いただいた個人情報はプレゼントの抽選、当選者へのご連絡以外には使用しません。
撮影/為広麻里 取材・文/陰山ひとみ
ヘアメイク/岩村尚人 スタイリング/泉敦夫