夜ドラ「ユーミンストーリーズ」(NHK総合)は、「ユーミン」こと松任谷由実の名曲からインスピレーションを得て、3人の小説家が生み出した3つの物語をドラマ化。3つの原作小説と、3人の監督、3人の脚本家と豪華キャストの創造力を掛け合わせ、ユーミンの名曲の世界観をじっくりと堪能できるオムニバスドラマとなっています。
先日行われた出演者会見には、主演の夏帆さん、麻生久美子さん、宮﨑あおいさんと、制作統括を務めたNHKエンタープライズの神林伸太郎さんが登壇しました。
制作統括・神林伸太郎「曲それぞれに意味を込めて作らせていただいた」
今回ドラマ化されたのは、松任谷由実さんの楽曲にインスピレーションを受けた6編の短編小説が収められた「Yuming Tribute Stories」から、綿矢りささんの「青春のリグレット」、柚木麻子さんの「冬の終り」、川上弘美さんの「春よ、来い」の3編です。
神林さんは「松任谷由実さんの曲を元にした小説を、脚本家、監督と、3人の素敵な女優さんに演じていただいて、新たに生まれ変わらせることができたと自負しています」と作品の手ごたえを語りました。
さらに、夜ドラという15分枠の制作について「1編を15分×4話だけで描くということがものすごく難しかった。ある意味では、15分それぞれに山を作っているので、全話が見どころになっています(笑)」と明かし、キーとなる松任谷さんの楽曲に関しては「全部ユーミンさんの曲でありながら、一つ一つ違う個性を持って生み出された作品なので、曲がどんな形で登場するのか、というところも見どころの一つかなと思います」とPR。「曲の扱い方も含め、3編ともまったく違った形で登場します。単純にBGMとしてかかるとか、単純にエンディングでかかるということではない、曲それぞれに意味を込めて作らせていただいたので、楽しみにご覧になっていただければ」と語りました。
夏帆「毎日が濃密で、達成感と充実感がある作品でした」
「青春のリグレット」主演の夏帆さんは「撮影は2週間足らずと短かったけれど、毎日が濃密で、クランクアップのときに数カ月この作品に参加していたんじゃないかと思うくらい、達成感と充実感がある作品でした」と撮影を振り返りました。
麻生久美子「役者として自由に動けたら」
「冬の終り」主演の麻生さんは「ユーミンさんの曲から受ける印象、そこから小説、そして脚本と、それぞれが自由に作品を膨らませていっている感じがすごく素敵だと思いました。そこに、私も役者として自由に動けたらと考えながら参加しました」と企画の面白さを語りました。
宮﨑あおい「世代を問わず、どの世代も今の曲として聴ける」
「春よ、来い」主演の宮﨑さんは、撮影前にユーミンのライブに行ったことを明かし「母がユーミンさんの大ファン。世代を問わず、どの世代も今の曲として聴けるってすごいと思いますし、きっと自分の子どもたちが大きくなった時にも、その子どもたちにどんどん聴きつないでいくのがユーミンさんの楽曲」と、その魅力を語りました。
今回のドラマ化にあたり、松任谷由実さんもコメントを発表しています。
松任谷由実コメント
「私の楽曲→短編小説→脚本+演出→役者さんたちの演技→ドラマ。
こんなバトンリレーがあるなんて、不思議で光栄です。
関わってくださった皆さんそれぞれの解釈が、クリエイターとしてとても興味深かったです。
歌は作り手ではなく、受け手のものだとずっと思って来ましたが、
自分のもとを離れたら、本当に様々な物語になって行くのだなと実感しました」
クリエイター×豪華キャストによって、新たな物語として生まれ変わった「ユーミンストーリーズ」。バトンリレーのアンカーはきっと、ドラマを受け取る「あなた」です。
夜ドラ「ユーミンストーリーズ」放送情報
NHK総合
毎週月曜~木曜 後10:45~11:00