ナビゲーター
TVガイドみんなドラマ編集部
2021.10.5
ドラマと音楽のイイ関係 vol.3「シティポップとドラマ①『あまく危険な香り』」
いいね!
4 シェアする

名作ドラマの陰に、名曲あり――。
ドラマに欠かすことができないもの、その一つが音楽。
国民的大ヒットとなった主題歌や、名シーンの後ろで流れていた劇伴(げきばん=BGM)など、あの曲がドラマを観る側の気持ちをぐーっと高めてくれた……そんな経験は誰しもあるはず。

今回はミュージシャン/音楽プロデューサーのクニモンド瀧口さんが、ドラマの世界を彩った“シティポップ”の名曲を紹介してくださいます。

 最近ではすっかり定着してきた音楽のジャンル、“シティポップ”。
 シティポップとは、ざっくり言うと昭和50年代頃に誕生した、ジャズのコード進行や、ソウルミュージックの16ビートを取り入れたスタイリッシュなポップス。これが近年、アメリカや東南アジアも巻き込んで、ちょっとしたブームになっています。
 そして、このシティポップに代表されるのが山下達郎さんです。


 さて、かれこれ50年ほど続く、TBSが毎週金曜日に放送している「金曜ドラマ」では、主題歌を通じて時代の変化を読み取ることができます。
 時代は1980年代。歌謡曲や劇伴のメインテーマなどが中心だったドラマの主題歌も、ポップス路線へと変わっていきました。

 その金ドラで、1982年3月から放送されたドラマ「あまく危険な香り」の主題歌と劇伴を、達郎さんが担当したのです。

 最近では、ドラマや映画の主題歌を歌う達郎さんはすっかり定着しましたが、当時はCMなどではお馴染みだったものの、テレビにはまったく登場しない方でした。
 なので、ドラマの主題歌を担当したことは、意外だし、嬉しかった覚えがあります。


 ドラマの内容はというと、根津甚八演じるトラック運転手が、恋人の死の真相を知る、倍賞千恵子演じるお金持ち未亡人と恋に落ち…。サスペンスに恋愛を絡めた、昼ドラにありそうな内容。キャストは、浅野温子、風吹ジュン、岡田眞澄、池波志乃、陣内孝則など。
 当時は、根津さんの眉間にシワの寄った表情に憧れている男子も多く、ドラマの翌日、学校で眉間にシワを寄せている表情で、誰がドラマを見たのかがわかりました。まぁ、僕もその一人なんですけど。
 そして、根津さんの妹役だった浅野温子さん。小悪魔的で、とにかく可愛い。映画「スローなブギにしてくれ」(藤田敏八監督、1981年公開)の後だったこともあり、すっかり虜になっていました。サラサラのワンレングスも当時、女子の間でも流行りました。
 ストーリーにはいまいちハマらなかったんですが、キャストや、根津さんが乗るバイク(ドゥカティ)、そして音楽が素晴らしいことから、毎週楽しみにしていたドラマでした。

 主題歌の話に戻りましょう。
 ドラムからインするこのイントロから、とにかくグッと来ますね。根津さんの渋い表情や、未亡人という役柄の倍賞さんの妖艶な所作が、曲と重なって、とにかく大人の色気を感じ、バイクが疾走するシーンなど都会の表情を見て、大人の世界観に憧れたものでした。

 また、ドラマの中で流れる「あまく危険な香り」のインストルメンタルでは、達郎さん自ら演奏した低音で鳴るピアノのメロディが、あまく、そして危険な雰囲気を醸し出しています。

 楽曲単体でも素晴らしいのですが、ドラマの世界観と主題歌がマッチしたとき、ずっと記憶に残るものとなります。
 僕の場合、この曲を聴くたびにドラマのシーンが蘇ってくるのです。

Profile

クニモンド瀧口(流線形)

2003年に、流線形として音楽活動を開始。
2020年、NHKドラマ「タリオ -復讐代行人の2人-」のサウンドトラック『Talio』を流線形/一十三十一の名義で発表のほか、3枚のアルバムをリリース。
音楽プロデュースの代表作として、一十三十一『CITY DIVE』、ナツ・サマー『葉山ナイツ』、古内東子「Enough is Enough」などがある。
2019年にはクリエイティブディレクター南貴之氏と、シティポップとファッションのイベント『FASCINATION』を開催するなど、今日のシティポップブームの立役者の一人。

TVガイド みんなドラマ を友達に教える
 
TVガイド みんなドラマ
ログインID(ご登録のメールアドレス)
パスワード
ログイン
新規登録
ドラマを楽しむ。さあ、TVガイド みんなのドラマに参加しよう! 登録(無料)すると、好きなドラマの応援投稿ができます

登録メールアドレスに本登録用の
URLを送付します。
@mindra.jpのメール受信を
許可してください。

メールが届かない場合はメールアドレスが間違っている可能性があります

利用規約 と プライバシーポリシー
に同意いただく必要があります